本家・BMWではまだ発売前なのに…コピー元の先を行く「X7」を発見!【北京モーターショー2018】

最近はすっかり電気自動車のモーターショーとして報道されている北京モーターショーですが、以前は「コピー車のモーターショー」としてお馴染みでしたよね。では会場でコピー車を見かけることはなくなったのか?

答えは、YESでもありNOでもあります。「YES」の部分は、完全パクリを見かけなくなったこと。瓜二つのクルマはほぼ見かけません。しかし、「NO」は「なんだか似ているな?」と思えるクルマに出会えること。

たとえばこのSUV、中国で好まれそうなデザインのグリルをキドニーグリルにしたら……。

どう見たってBMWのX1(下)。

そうきたか!なのが名前。名前を見ると、「X1」どころか「X3」でも「X5」でもなく「X7」と書いてある。本家BMWはデビューの噂こそありコンセプトモデルがお披露目されているものの、「X7」は現時点では未発売。本家よりも先へ行ってしまったとは……。

でも、もっとも凄いのはこのクルマを発売しているSWMというメーカーとBMWとの関係です。

SWMはBlilianceとXinyuanホールディングスのジョイントベンチャーとのこと。Blilianceといえば、BMWとの合弁企業として正規モデル(つまり本物のBMW)を生産している会社ですが、その会社が半コピーみたいなクルマを販売して本当に本当に大丈夫なのでしょうか? 怒られたりしないんですかね。

さすがに4000年の歴史を誇る国ともなれば、日本人には理解できないことがたくさんあるようです。

(工藤貴宏)

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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