HKSソアラC240の極限耐久テストを支えたスタッフも「耐久」デス! その5【OPTION 1984年12月号より】

今は無き、通称:谷田部(日本自動車研究所・高速周回路)を舞台に行われた、HKSスーパーソアラ極限耐久テスト。テストドライバーの声をその2でお伝えしましたが、このテストを支えたスタッフだって耐久なんです! そんなスタッフの姿をお伝えしましょう。

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スーパーソアラC240 高速極限耐久挑戦
これが谷田部スペシャルステージだ!

【日ごろ、紹介されないけど、安全に対する配慮はタイヘンなんだゾ】

谷田部で250km/h耐久テストランを行う際、何よりも重要なのはセーフティコントロールだ。セーフティについては毎回、細心の注意を払っているつもりだが、1時間以上の連続ランとなると、最悪のケースを想定したセーフティ体制を計画しなければならない。

最悪のタイヤバーストと火災の発生を予想し、トラブル発生から短時間でテスト車に消火器とエマージェンシースタッフが行けるように、5.5kmのコースを6ブロックに分けて各エマージェンシースタッフと緊急車両を配置して、各自のブロックを死守する、という谷田部テストでも最もハイレベルなセーフティ体制を敷いた。

5.5kmのコース上に配置した6ヵ所のセーフティポイントと、コントロールタワー横に設置したメインコントロールをパーソナル無線で結び、走行中のテスト車がセーフティポイントを通過するたびに全ラップ、メインコントロールに報告するようにし、メインコントロールではテスト車がどこを走っていても、その状態を正確に知ることができるようにした。

当然ながら、火災発生を予想し、消火器の使用方法、また火災が発生したテスト車をコースから外してしまうと枯草に燃え移る可能性があるので、コース上で燃やしてしまうしか方法がないといった、まさに最悪のケースまで想定したセーフティ体制で見守ったのだ。

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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