インドネシアでは歓喜、タイでは悲鳴!? 三菱自動車が遭遇した「事態」とは?【バンコク・モーターショー2018】

三菱自動車はタイを重要な市場として位置づけるとともに、タイの工場をピックアップトラックの世界への輸出拠点とするなど、タイに特に力を入れています。

その三菱が今回のショーに出展したのは前年の東京モーターショーに出品していたeXコンセプトや市販車のパジェロスポーツでした。本当なら、三菱自動車は今回のバンコクショーの主役になれる可能性があったのですが、残念ながらその機会を逃してしまいました。

というのは、ほかの日系メーカーも新型車がなかったのですから、もしも三菱がインドネシアで昨年夏から生産・販売を始めたエクスパンダーを出展すれば、話題を独り占めにできるところだったのです。

残念なことにというか、とても喜ばしいことに、エクスパンダーはインドネシア市場で大人気を集め、注文に生産が追いつかない状態にあります。そのためタイで発表しても供給が覚束ないことから、今回のバンコクショーへの出展を見合わせたということでした。インドネシアでは喜ばしく、タイでは残念な結果になったのが三菱でした。

恐らく来年のバンコク国際モーターショーにはエクスパンダーが出展されるのでしょうが、三菱は年内にもアジア向けの新型車を投入する計画があるとのウワサもあります。エクスパンダーが来年のショーで主役になれるかどうかは微妙です。

三菱はほかに、タイで生産するピックアップトラックのトライトンやミラージュなどを展示していました。

(文・写真:村木哲郎)