福島エビスサーキットからドリフトタクシーをバンコクモーターショーに輸出【バンコク・モーターショー2018】

タイのバンコク近郊で3月28日から4月8日まで開催中の「第39回バンコク・インターナショナル・モーターショー」では、会場の横の駐車場を使ってドリフトタクシーのイベントが行われました。

ドリフトタクシーとはその名のとおり、お客さんを乗せたマシンでドリフト走行を楽しんでもらおうというものです。マシンはトヨタのマークIIで、ターボ変更などで400馬力にパワーアップ。シート4脚をフルバケットに交換してあります。

このイベントには日本、福島県のエビスサーキットの支配人であり、プロのドリフトドライバーである熊久保重信さんが大きく関わっています。熊久保さんがエビスサーキットからタイへドリフトマシンを運び、ドライバーを行い、お客さんを楽しませているのです。

日本では有料で行っているドリフトタクシーですが、バンコクではスポンサーを募って無料で提供しています。熊久保さんひとりでは、乗ることができるお客さんが限られてしまうということで、仲間のドライバー1名とマシンを招聘。2台でイベントを行っています。

熊久保さんは「ドリフトは日本で生まれたモータースポーツ。これを世界に広めていくこと、日本人が世界のトップにいつづけることは日本人として大切なことです。だから私たちはがんばっています」と言います。

取材中にびっくりしたのは福島県から県庁職員の方と観光交流局職員の方がバンコクモーターショーに視察に来ていたことです。じつはエビスサーキットにはドリフト関連で世界中から年間1000人程度の外国人観光客が訪れるとのこと。ドリフトは東北復興にも一役買っているというわけです。

(文・写真:諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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