今年の見どころ、変わった点は? 事務局長インタビュー・前編【バンコク・モーターショー2018】

バンコク近郊のノンタブリー県にあるコンベンションセンター、インパクトにて「第39回バンコク・インターナショナル・モーターショー」が開催されている。一般公開に先立つVIPディにて、モーターショー事務局長のジャトロン・コモリミス氏のインタビューが叶った。

── 現在のタイのモータリゼーションについて教えて下さい。

「今年のモーターショーのテーマはレボリューション・イン・モーションです。日本もそうでしょうが、今クルマ社会は大きな変革期を迎えています。クルマはますますどこにでも自由にいける道具になってきています。運転しながら電話も仕事もできるようになるでしょう。この3〜4年での進化具合は目を見張るものがあります。私が子供のころ、アニメーションやマンガではクルマが空を飛んでいました。ホイールのないクルマも出てきました。そうした想像の世界が現実になろうとしています。将来が今になってきたのが、まさにこのタイミングなのでしょう」

── 今年のバンコクモーターショーの見所はどこでしょう?

「今年はBMW X2の右ハンドルモデルが登場します。また、メルセデスベンツも同じくCLSの右ハンドルを展示します。マツダはCX-5をトヨタはC-HRというSUVのタイへの正式導入を発表します。タイではSUVはファッション以上の価値があるクルマです。また富裕層向けとしてはロールス・ロイスの新型ファントム、アストンマーチンの新型バンテージなども登場。今まで並行輸入のみだった日産GT-Rも正規輸入が開始されます。バンコクショーはトレードショーですが、コンセプトカーの三菱のeXコンセプトも展示されます」

── 今年は昨年と何か違うところはありますか?

「ショーに対する投資額は昨年と同様です。全体としての規模も同じですが、アクセサリー系が40%減となりました。アクセサリー系はソーシャルメディアでの販売が伸びていて、ショーに出なくても物が売れているようです。ここには時代の変化を感じますね。その減った分、BMWや日産、アウディなどのブース面積が増えています」

(文・写真:諸星陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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