量産車世界初のフロント・ディスクブレーキ採用、世界にナナハンを知らしめたホンダ・ドリームCB750FOUR

ツインリンクもてぎにあるホンダコレクションホールが、開館20周年を記念した新展示開催にあたり、ホンダの歴史上欠かせない車両を走行させる特別イベントを行いました。そこで、数回に分けて実走車両を紹介していきます。

1969年に発表されたドリームCB750FOURは、北米や日本市場に大排気量スポーツという概念を浸透させた記念碑的モデルです。

その登場から4年前の1965年、ホンダはドリームCB450という2気筒DOHCモデルを発表していました。

このCB450はリッターあたり100ps近い、43psという出力を持つ高性能なモデルでした。

しかし北米市場からは大排気量による分厚いトルクで速さを得るようなバイクを求める声も大きく、これに応える形で開発されたのが4気筒750ccのスーパースポーツ・CB750FOURだったのです。

そのスペックは当時としてはすさまじく、736ccの排気量から67psを発揮。最高速は量産バイクとして初めて200km/hを超えるというものでした。

しかし、このマシンを特徴づけたのはこうしたスペックだけではありません。4本出しのマフラーによる堂々としたルックや、これまた量産車世界初のフロント・ディスクブレーキ採用など、「所有欲をくすぐる」仕掛けが多かったこともニュースだったのです。

スペックなどの数字だけでなく、人の感性もくすぐるモノ作り。今に通じるホンダの姿勢は、50年前のモデルにもしっかり見て取れるのでした。

主要スペック
全長:2160mm
全幅:885mm
全高:1120mm
排気量:736cc
最高出力:67ps/8000rpm最大トルク:6.1Kg・m/7000rpm

(写真・動画・文/ウナ丼)

【関連リンク】

ホンダコレクションホール開館20周年新展示「Honda夢と挑戦の軌跡」
http://www.twinring.jp/collection-hall/event/1803_hch20th/

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
続きを見る
閉じる