【新型フォルクスワーゲン・ポロ試乗】「ちょっと怖いくらいの完成度」走りもボディもエンジンもイイ、精密なコンパクト

フォルクスワーゲン・ポロは1974年の初代誕生以来、44年で1400万台以上を販売してきた由緒正しいモデルです。

このたび、現行ゴルフで初採用となったMQBプラットフォームを使って6代目が登場したのでレポートします。

ボディサイズはひと回り……ではなく0.5回りほど大きくなって全長・全幅は4060×1750mmになりました。これは先代比で各65mmのプラスです。
ただしオーバーハングは切り詰められて、ホイールベースは80mm延長された2550mmになりました。

またラゲッジ容量は351Lと先代比で約70L拡大しています。これまでポロ購入をラゲッジの狭さで断念していた層には歓迎すべき事態ですね。

エンジンはUp!系に搭載されているものがベースのEA211型・1L3気筒ターボ。これに7速のDSGを組み合わせてフロントを駆動します。

実際に乗り込んでみました。シートは背筋をピンと伸ばして座るとしっくりくるタイプです。

シートスライドもできるだけ前の方に調整したほうが全体の操作がしやすくなるというマジメな空間設計でした。

1Lターボエンジンは誰かにそう言われなければ3気筒とだとわからないほどスムーズです。また、単純に回転が上昇するのではなく、中高回転域まで均等にトルクが盛り付けられていることが体感できるようなアウトプット特性が魅力です。

ボディ剛性やシャシー能力は超がつく高さ。高速道路でも速度上限が100kmの日本では「ハードウェア限界なんて来るのだろうか…」というレベルです。

居住空間拡がり、エンジンもスムーズ&パワフル、ボディと足も完璧…このMQBベースのVW車、ちょっと怖いくらいの完成度なんですけど…。

(写真/小林和久 動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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