【ジュネーブモーターショー2018】Nvidia製AIチップが新型「Audi A6」のレベル3自動運転を可能に

アウディとタッグを組んで自動運転用AIを開発している「Nvidia」。

同社はジュネーブモーターショー2018で公開された新型Audi A6にNvidia製のAIが搭載され、交通渋滞監視機能により「レベル3」の自動運転が可能になったと発表しました。

「アウディAIトラフィックジャムパイロット」と呼ばれる自動運転機能で、中央分離帯で仕切られた高速道路を60km/h以下で渋滞走行している場合にレベル3の自動運転を実現するそうです。

センターコンソールのAIボタンを押すと自動運転機能が作動。

渋滞が解消し、クルマの流れがスムーズになって車速が60km/hを超えると、AIがコーションを発してドライバーに運転再開を促します。

「レベル2」の自動運転と異なり、走行中にドライバーが常時周囲の状況に注意を払い続ける必要はありませんが、AIがコーションを発した際に、運転操作を引き継げる態勢をとっておく必要があります。

また、車内に設置したカメラがドライバーの状態(頭と目)を監視しており、長時間目を閉じている場合や、運転操作引き継ぎのコーションを無視し続けた場合にはAIがブレーキをかけ、車線内で停止します。

一定の速度範囲でペダル操作を不要にする「オートパイロット」機能と異なり、渋滞時にドライバーがステアリング操作を含む一切の操作から解放されるのが特徴。一方、AIがあらゆる状況で車両コントロールを担うのは「レベル4」以上で、その前段階の自動運転機能を搭載しているという訳です。

Avanti Yasunori・画像:Audi)

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【関連リンク】

Nvidia
https://www.nvidia.com/en-us/self-driving-cars/partners/audi/

Audi A6
https://www.audi-mediacenter.com/de/audi-a6-40

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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