【三菱・エクリプスクロス雪上試乗】ドライバーがコントロールする楽しさを残したセッティングでファンな走りを実現

RVRとアウトランダーの中間にポジショニングされた三菱自動車の新型エクリプスクロスを、北海道、新千歳空港近くのクローズドコースの圧雪路で試乗しました。

エクリプスクロスを発進させた瞬間に感じるのは「おっ、軽いねー」です。

4WDモデルの車重はおよそ1.5トン、けっして軽いクルマではありませんが、ボディサイズとエンジンの軽快感がクルマを軽く感じさせてくれます。

車重を感じさせない発進からスラロームに進入すると、右に左にステアリング操作に忠実に反応し素直にクルマが動きます。少し速めの速度で進入することになるコーナーでは、進入時にブレーキを使いフロント荷重にしておくことでアクティブな走りも可能になります。

 

エクリプスクロスには「オート」、「スノー」、「グラベル」の3つの走行モードが用意されています。試乗コースは圧雪路ですから「スノー」を選べば当然もっとも安定した走りを得ることができます。「オート」ならばクルマはつねに安定した状態で運転することができます。クルマをアクティブに走らせるのであれば「グラベル」をチョイスしたほうがいいフィーリングで、アクセルワークやブレーキングでクルマの挙動を作りやすくなります。

エクリプスクロスを試乗して感心したのは、サイドシルガーニッシュをボディ側からドア側に移したことで、サイドシルが薄くなっていることです。同時に試乗したアウトランダーはクルマから降りるときにふくらはぎ部分がサイドシルに触れてしまい、ズボンがドロドロになりましたが、エクリプスクロスはそうしたことが起きませんでした。

まだオンロードの試乗を行っていませんが、雪道試乗でその素性の良さを感じることができました。雪道で扱いやすいということは、ドライ路面になってもその素性は引き継ぐはずです。ミドルクラスのSUVのリーダーになりそうな1台が登場したという印象を受けた今回の試乗でした。

(文:諸星陽一/写真:前田 惠介、小林和久)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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