マツダが開発中の「SKYACTIV-X」エンジンが「Q Global Tech Award」を受賞

マツダが開発中の次世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」が、イタリアのミラノにおいて革新的な自動車技術に贈られる「Q Global Tech Award」を受賞しました。

ガソリンエンジンならではの伸びの良さに、ディーゼルエンジンの優れた特性を融合した革新的な技術が世界15カ国の自動車専門誌の委員によって評価されたもの。

「SKYACTIV-X」では、シャープなレスポンスやトルクフルで爽快な加速感と、低燃費・環境性能を高次元で両立。マツダ独自の燃焼方式「SPCCI」(火花点火制御圧縮着火)により、ガソリンエンジンにおいて圧縮着火を制御する技術の実用化に世界で初めて目処を付けました。

ガソリンエンジンで従来「10」前後だった圧縮比を「SPCCI」により、ディーゼルエンジンの圧縮比に近い「16」まで引き上げ、エンジン単体の燃費率を現行の「SKYACTIV-G」比で最大20~30%程度改善。2.0L直4エンジンで最高出力190ps/最大トルク230Nmを目標に開発が進められているようです。

昨年9月に独フランクフルト郊外にある同社の研究開発拠点「MME」で開催された「グローバル次世代技術フォーラム」でのプロトタイプエンジンによるメディア向け試乗会においても、アクセルレスポンス≒ディーゼル、実用域の力強さ≒ターボ、高回転域の伸び≒ガソリンNAとの評価を得るなど、「いいとこ取り」の技術。

今回の受賞に際し、マツダの藤原専務執行役員は「量産前のタイミングで高い評価を頂き、開発チームメンバーにとって大きな励みになります」とコメント。

2019年に発売される市販車(次期アクセラ?)を皮切りに「SKYACTIV-X」搭載を予定しているそうで、同エンジンの登場に期待が高まります。

Avanti Yasunori・画像:MAZDA)

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2019年に「SKYACTIV-X」採用の次期アクセラ発売?マツダの商品戦略が第2世代へ突入
https://clicccar.com/2018/02/01/555443/

【関連リンク】

MAZDA 「SKYACTIV-X」
http://www.mazda.com/ja/csr/special/2017_01/

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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