【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第17回・欧州トレンドカーを目指した存在感。日産・パルサー(4代目)

80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第17回は、欧州的な合理性に日本の情感を融合させた本格FFコンパクトに太鼓判です。

80年代、市場拡大によりサニーやラングレー、リベルタビラなどFFコンパクトが混在していた日産自動車。1990年、モデルを集約しつつ性格付けを明確にし、欧州市場でのトレンドリーダーを目指して登場したのが4代目パルサーです。

ハッチを立てることでリアの存在感を出した3ドア、なめらかなノッチで優雅さを感じる4ドア、ハイデッキで活動的な5ドア。いずれもビッグキャビンを巧妙に消化しつつ、3つの性格を明確に打ち出しました。

ボディサイドの豊かな面は、シャープなキャラクターラインによってさらに強調され、リフレクションが美しいホイールアーチとのマッチングが見事。太いCピラーによる力強さは、プレスドアとの組み合わせでボディをひとつのカタマリに見せます。

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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