【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第15回・クオリティを磨き込んだ元祖リッターカー。ダイハツ・シャレード(3代目)

80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第15回は、合理性をベースとしながら、走りの楽しさやクオリティに軸足を移したコンパクトハッチに太鼓判です。

70年代後半、徹底した合理性で元祖リッターカーを確立した初代。それから約10年、走りやファッション性、クオリティを重視する価値観の変化に対応、ふたりが主役の「ツーサム」を掲げ、1989年に登場したのが3代目シャレードです。

「スリーク・マスファルム」をキーワードに掲げたボディは、エアダム一体型バンパーや大きく絞ったコーナー、プレスドアなどによって、単なる面の組み合わせではない、カタマリ感を重視したもの。

前後で表現を変えたブリスターは躍動的で、とりわけ斜めに蹴り上がるリアフェンダーは、ボディ全体に変化と個性を与えています。一方、端正なフロントグリルとガーニッシュ一体のリアランプは、そこに一定の落ち着きを重ねました。

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
続きを見る
閉じる