【東京モーターショー2017】「球のタイヤ」登場! この突拍子もない発想はどこから来るのか?

グッドイヤーは今回の東京モーターショーに市販タイヤに加えて、4種のコンセプトモデルを出品しました。

なかでも注目となっているのが、Eagle 360(イーグル・サンロクマル)とEagle 360 Urban(イーグル・サンロクマル・アーバン)の2つのタイヤです。タイヤは生まれてから現在まで円形、つまりドーナツ状の形状をしていましたが、この2つのタイヤは同じ丸形ですが、円ではなく球となっているのが特徴です。

「Eagle 360」は磁気によってボディを浮かせることができるタイヤ。球体なので車体の向きを変えるこことなく、前後左右の自由な方向へとクルマを動かすことが可能としています。空気圧やタイヤ摩耗を常時モニタリングし、ムダのない耐久性を実現、天然のスポンジのようにドライ路面では固くなり剛性を確保、ウエット時は柔らかくなり排水性を向上する、というコンセプトです。

「Eagle 360 Urban」は「Eagle 360」をさらに考えを進化させ、同じ道路を走行しているタイヤや自動車とIoTでつながり情報を共有したり、AIテクノロジーにより現在や未来の摩耗などを予測する機能などを追加。亀甲模様の中心が変化し、ドライ路面では平らな状態で接地面積をアップ、ウエット時は凹んで排水性をアップ。さらに軽微な損傷は自己修復をする機能まで備えています。

もちろん、現在は走行できるようなカタチになっているものではありませんが、どうしてこんなに自由な発想のコンセプトモデルが出てくるのか? アジア・パシフィック地区の2名の副社長、製品開発担当デビッド・ザンジグ氏と消費財担当ライオネル・ラミレス氏にお話をお聞きしました。

製品開発担当デビッド・ザンジグ副社長(左)と、消費財担当ライオネル・ラミレス副社長

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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