【新車】マツダCX-8のサードシートの居住性は? 北米向けのCX-9とどう違う?

9月14日に正式発表された新型マツダCX-8。3列シートが必要(いざという時も含めて)というニーズは、MPVやビアンテ、あるいはプレマシーからの乗り替えも含めて一定数あるでしょう。

CX-5ではなくCX-8を買う最大の理由は、たまにしか使わなくてもサードシートの存在が大きいはず。そうなるとサードシートの乗降性、広さ、座り心地が気になります。

なおマツダでは、先述したように、CX-8には、ビアンテのような背高系ミニバンの特徴である開放感や、高い居住性までは求めなかったと説明しています。

スタイリッシュなデザインを実現しながら「狭い所に押し込まれたような印象を持たせない」、「乗車姿勢にある程度自由度を持たせる」という、デザインと居住性の両立を図ったそうです。

しかし、「そんな手品みたいな手法があるのか?」と思いながらサードシートに乗り込むと、フロアが高いため乗降性はもちろんミニバンのようにスムーズにはいかず、大きめに腰を屈めて頭上にも気を使う必要があります。お年寄りでも元気な方や子どもなら「たまに乗る程度」であれば苦にならないでしょう。

なお、乗員の体格保証としてCX-8では、1列目が189cm、2列目が186cm、3列目が170cmとしています。3列目の170cmは、日本人女性の9割超をカバーするそう。身長171cmの私が収まると、床面から座面までの高さは不足気味で、少し膝を抱えるような姿勢になるものの、短時間であれば十分に許容できそうです。

逆に言えば長距離はかなり辛そうという感じです。また、2列目座面下に足が入るものの、2列目のシートレールが邪魔になる印象で、足をまっすぐ置けばいいのか、斜めに置けばいいのか迷わせます。

その点は惜しいですが、身長170cm以下であればある程度計算できる3列目になっています。横幅には十分な余裕があり、シートサイズもとくに背もたれの天地高はこのクラスとしてはまずまず。

なお、北米向けのCX-9は、ホイールベースは2930mmと同値であるものの、全長は165mmもCX-9が長くなっています。しかし、CX-8とCX-9のパッケージング、および想定している体格保証は両車ともに同等とのこと。

この全長の差は、主に衝突要件(安全面)の差だそうで、CX-8もCX-9も居住性はほぼ同じと考えて良さそうです。

(文/写真 塚田勝弘)

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この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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