【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第10回・デザインの基本を貫いた高速セダン。日産・プリメーラ(初代)

80〜90年代の日本車からグッドデザインを振り返るシリーズ。第10回は「パッケージ」という言葉を広く浸透させた、欧州志向の本格派小型セダンに太鼓判です。

1989年、東京モーターショウで発表された「プリメーラX」は、空力、居住性、走行性能をセダンで極めるコンセプトカーでした。翌年、「新大人主義」を掲げ、その量産版として登場したのが初代プリメーラです。

低いノーズにハイデッキという機能的ボディには、Aピラーを前に出した大きなキャビンが載り、先進性と合理性の高さをアピール。

軸がとおった張りのあるサイドボディには余計なラインがなく、素材色のモールとドアハンドルだけで構成。プレスドアと段差ゼロのフラッシュサーフェスの組み合わせが、ボディのかたまり感を強調します。

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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