トヨタ・ハリアーの「走り」の本命は2.0L直噴ターボ仕様!!

人気のトヨタ・ハリアーに加わった2.0L直噴ターボエンジンの「8AR-FTS」は、レクサスNXに搭載されて以来、レクサスISやクラウンなどにも搭載されています。

2014年にレクサスNXに搭載された時は、ダウンサイジングターボエンジンとしては少しトルク感や過給が始まってからの加速フィールに物足りなさも覚えましたが、2015年秋にクラウンに搭載された同エンジンは(手応え的には)改善されていた印象を受けた覚えがあります。

ハリアーに追加された2.0L直噴ターボもクラウン同様で、痛快といえるほど強烈な加速を披露してくれるわけではないものの、過給前のトルク感、過給が始まってからの力強さも何ら不足はなく、6ATとの組み合わせによりスムーズな走りを引き出せます。

231ps/350Nmというスペックの額面どおりの動力性能で、それほどアクセルを踏み込みことなく享受できるのは大きな魅力といえます。

意外に値頃感のある価格設定、そしてスポーティな見た目と上質な内装がハリアーの人気の理由だと思われますが、2.0L直噴ターボは走りの面でも十分にアピールできる実力の持ち主。

ヤマハ製パフォーマンスダンパーが加わったこともあり、コーナリング時のフットワーク、安定性も増している印象を受けます。なお、乗り心地は極低速域でゴツゴツ感が残るのは、2.0L直噴ターボも乗り比べた2.5L+モーターのハイブリッド車も同様で、中高速域では安定してくるだけにこの点だけは惜しいなと思わされます。

スポーツ系SUVといえるステージにまで高められたハリアーの2.0L直噴ターボモデル。3,380,400円〜4,574,880円という価格帯、ハイオクガソリンやJC08モード燃費13.0km/Lという点を考えると、2.0L NAモデルの300万円を切る価格設定ほどのインパクトはありませんが、走りを求めていた新たなファン層が加わりそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

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この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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