WRCの名車を目玉に「クワトロ」押しで攻めた初出展のアウディブース【オートモビル カウンシル 2017】

「技術による前進」というフィロソフィーでも知られるアウディ(アウディ ジャパン)は、今回の「オートモビル カウンシル 」が初出展でした。

アウディブースは「quattro(クワトロ)」押しでした。まず目に飛び込んできた「Audi Sport quattro S1」は、1981年から世界ラリー選手権(WRC)に投入された「Audi Rally quattro」 の進化形として1984年から導入されたモデル。

アウディは、この2タイプの競技車両で、1985年までにWRCで23勝を上げるという活躍を見せて、乗用車のスポーツ4WDという新しいカテゴリーを開拓してきました。

なお、今回された「Audi Sport quattro S1」は、WRCで2度のチャンピオンになった伝説のドライバー、ヴァルター ロールが実際に競技でドライブした車両だそうです。さらに、WRCグループBの競技車両のホモロゲ—ション取得のために214台が生産/販売された「Audi Sport quattro」と、「Ur-quattro」や「ビッグクワトロ」の愛称で親しまれている初代「Audi quattro」も合わせて出展。

「Audi quattro」や「Audi Sport quattro 」には、アウディ独自の5気筒ターボエンジンが搭載されましたが、5気筒エンジンの伝統は、現在の「Audi RS 3」や「Audi TT RS」に引き継がれています。

また、新型の「Audi RS 5 Coupe」もジャパンプレミアを飾っています。搭載されるエンジンは、新開発の2.9L V6 ツインターボエンジンで、最高出力は450ps、最大トルクは先代比170Nmアップの600Nmを発揮。8 速ティプトロニックとquattro フルタイム4WDシステムを組み合わせることにより、ハイパワーを確実に路面に伝達し、優れた高速安定性と操縦安定性を実現しているそうです。

0-100km/h加速は3.9 秒、最高速度は280km/hに達しながら、アウディ独自の燃焼方式でアトキンソンの一種である「Bサイクル」を採用することで、NEDC(新欧州ドライビングサイクル)で100km走行あたり8.7L(11.5km/L)の低燃費を実現します。

また、サスペンションは前後ともに5リンク式が採用され、スポーティな走りと軽快なハンドリング、そして快適性も大幅に向上させたとのこと。さらに、DRC(ダイナミック・ライド・コントロール)付スポーツサスペンションプラスや、状況に応じて走行特性を調整可能とするアウディドライブセレクトも標準装備されます。

(文/塚田勝弘、写真/塚田勝弘、アウディ)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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