二次電池分野での二国間共同研究の連携を強化。NEDOとドイツ連邦教育研究省が共同宣言に署名

日本の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)とドイツ連邦教育研究省(BMBF)は5月24日、二次電池(充電できる電池)分野での二国間共同研究の連携を強化することに合意、2010年9月に締結した同分野の協同活動に関する基本協定書(MOU)を改訂する共同宣言に署名しました。

今後、NEDOはBMBFとともに、非競争領域における次世代蓄電池技術に関する情報交換や研究者交流などに加えて、二国間共同研究の推進を目指して両国の連携強化を図ることになります。

電気自動車(EV)の駆動用電池のように、次世代エネルギー源のキーテクノロジーであるリチウムイオン電池などの二次電池技術をめぐっては、国際的にも激しい研究開発競争が続いていますが、競争だけではなく国際的な共同活動で研究開発を促進することが望まれています。

そこでNEDOは2010年9月、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)との間で二次電池分野での協同活動に関する基本協定書(MOU)を締結。これまでに日本とドイツで交互に計4回の共同ワークショップを開催するなど協同活動を推進してきました。

今回の協定改訂でNEDOとBMBFは、非競争的な二次電池技術開発分野で円滑な情報交換ができる環境を整備するとともに、両者の連携を強化するために、MOUの有効期間の見直しや協同活動項目を追加することになりました。

NEDOとBMBFが改訂に署名した二次電池分野での協同活動に関する基本協定書(MOU)の概要は次の5項目です。

目的:「相互に興味のある分野における」協同活動を特定するために協調活動を促進する
相互興味分野:二次電池
協調活動のための手段の範囲:
(a)研究情報の交換
(b)ネットワーキングのための共同ワークショップ
(c)共同研究者交換
(d)二国間共同研究の実行(今回の改訂で追加)
有効期間:締結日から3年間(今回の改訂で有効期間を見直し)

日本とドイツは二次電池技術でも高い技術水準を持っており、両国を代表する研究機関であるNEDOとBMBFが二次電池分野での共同活動を強化する今回の協定改訂で、二次電池技術の進歩が加速されることが期待されます。

(山内 博・画像:NEDO)