1955年製クラウンなど時代を彩った名車も展示。人とくるまのテクノロジー展で国産車の進化を一気に感じた

自動車関連の最新テクノロジーが一堂に会する毎年おなじみの展示会「人とくるまのテクノロジー展 横浜」が2017年5月24日~26日にかけてパシフィコ横浜にて開催されました。

本年は、同イベントの主催団体である自動車技術会の創立70周年。その特別展示として1950年代からの社会情勢や自動車技術、そして記憶に残る名車が並べられていたのです。

70年間の進化を感じるべくチョイスされた9台のクルマは次の通り。

●トヨペット・クラウン(1955年)

●スバル360(1958年)

●トヨタ・カローラ(1966年)

●マツダ・コスモスポーツ(1967年)

●ホンダ・シビック(1973年)

●日産・ブルーバード(1979年)

●日産・スカイライン(1983年)

●ホンダ・レジェンド(1985年)

●ホンダNSX(1990年)

国産車が外国車に並んだと言われるようになった初代クラウンから、モータリゼーションの盛り上がりを支えた軽自動車やファミリーセダン、世界に例を見ないロータリーエンジンのスポーツカー、世界を驚かせた環境エンジンを実現したファミリーカー。昭和を代表するスポーティクーペやDOHCターボエンジン搭載車、そしてSRSエアバッグの先駆けとなったクルマに、オールアルミボディのスーパースポーツ……。

2017年の最新テクノロジーの展示と壁一枚を隔てて、こうした歴史に残る名車が展示されているのを見ると、果たして、どのようなテクノロジーが半世紀以上先の未来に評価されるのか考えさせられてしまいます。

多くのエンジニアが集う「人とくるまのテクノロジー展」。最先端技術にしか興味がないと思いがちですが、特別企画の展示を目前にすると記念撮影をはじめる人が少なくなかったのも印象的。まさに温故知新を実感していたのではないでしょうか。

(写真と文 山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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