【ネオ・クラシックカー グッドデザイン太鼓判!】第2回・スポーティでありながら極めて実用的。ホンダ・クイント インテグラ(初代)

80〜90年代のネオ・クラシックな日本車から、グッドデザインなクルマを振り返る本シリーズ。第2回目は、斬新なTVCMも話題となったホンダの野心作に太鼓判です。

1985年、山下達郎の爽やかな歌声とともに登場したクイント インテグラ(以下:インテグラ)。CR-Xやビートなど、スポーティな人気者達に隠れがちな存在ですが、実は相当にグッドルッキングな意欲作でした。

同時期のアコードに準じ、フロントはリトラクタブルライトと二分割グリルで個性を発揮。低いボンネットからつながるサイドボディもスリムですが、ショルダーラインの柔らかい「折れ」が、ボディに豊かな厚みを与えます。

後席の居住性を考慮し、スリムなボディにはビッグキャビンが載ります。しかし、端正なピラーとサイドグラフィック、さらには広大なリアウインドウによって重さを感じない絶妙なバランス。その意味では、5ドアこそがクイント本来のスタイルではないかと思わせるところです。

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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