トラックもEVの時代へ!三菱ふそうが電気トラックの発売を前に、日本初の電気トラック用充電インフラを設置

ダイムラー・グループの三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は、電気小型トラック「eCanter」の発表を前に、同社川崎工場内に「EVパワーチャージャー」と名づけられた日本初の電気トラック用急速充電設備を開設し、5月10日に記念式典を実施しました。

この記念式典で MFTBC代表取締役社長・CEOの マーク・リストセーヤ氏は、2010年から開発試験を行ってきた電気トラック「eCanter」を今年9月に発表し、量産開始することを表明 。同社では市街地での近距離配送に最適な環境対応型の電気トラックを成長の核としたい考えです。

現在、日本国内のEV向け急速充電設備の設置数は、約7000箇所(CHAdeMO協議会調べ 2017年1月11日現在)に増えていますが、その多くは乗用車向けのもので、車体の大きな電気トラックを充電するには使いにくいという問題がありました。

今回、川崎工場内の2ヶ所に新設された 日本初の電気トラック用充電インフラである「EVパワーチャージャー」は、CHAdeMO方式の急速充電器を7台と、CHAdeMO・COMBO方式併用の急速充電器を1台、合計8台の急速充電器を備え、24時間体制で8台のトラックを急速充電することが可能です。

工場内には、最大出力680kW、面積5000㎡の太陽光発電施設が導入されてており、CO2ゼロで電気トラックを充電する環境が整備されています。

同社では電気トラックを近距離配送用途に想定していますが、住宅街でストップアンドゴーを繰り返して走ることが多い宅配用トラックには、ディーゼルエンジン車と比べて走行音が小さな電気トラックが適しており、宅配用トラックにも電気トラックが増えることが期待されています。

今回の電気トラック用充電インフラの日本初登場や、今年9月に予定されている電気トラック「eCanter」の発表で、宅配用トラックをはじめとする市街地での近距離配送の分野で電気トラックがどのように普及してゆくかに注目が集まっています。

(山内 博・画像:三菱ふそうトラック・バス)

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