【バンコクモーターショー2017 その6】タイでは高いブランド力を定着させている三菱がA型のレプリカを展示

三菱は昔から東南アジア市場に強く、中でもタイでは独自の存在感を示しているメーカーだ。日産が三菱に出資したのも、東南アジア市場で三菱のノウハウや力を借りたいということがあった。

ピックアップトラックを世界中の市場へ輸出する拠点としてタイ工場を位置付け、生産を集約したのは三菱が最初だったし、タイ製のミラージュを日本に輸出するなどしている。

またピックアップトラックのトライトンのシャシーをベースにしたSUVのパジェロスポーツは、トヨタのフォーチュナーを追い上げるような好調な売れ行きを見せている。

今回のショーでは新型車の投入などがなかったことから、イメージ戦略を徹底する方針とし、三菱A型を展示していた。三菱造船の神戸造船所で三菱A型が作られたのは1917年のこと。三菱には100年に及ぶクルマ作りの歴史があることを示し、豊かな文化的遺産を持つメーカーであることを強調していた。

このレプリカモデルはホイールベースがオリジナルの2727mmに対して2840mmとやや長く、搭載エンジンも4気筒2765ccの35psから、KB45型の4気筒977ccで55ps仕様へと変更されている。このエンジンはコルト1000に搭載されていたもので、当時は51psの出力だった。

その一方、パイクスピークのヒルクライムでクラス優勝した最新の電気自動車MiEVエボリューションⅢも展示し、モータースポーツへの挑戦などもアピールしていた。バンコク国際モーターショーの開催に合わせてタイ入りした増岡選手のトークショーなども開催された。

(村木哲郎)