ステーションワゴン人気を巻き起こした、スバル・レガシィ【SUBARU誕生カウントダウン特集・富士重工の名車】

2016年10月に登場したスバル・インプレッサが採用しているのが、次世代スバルの基礎と言えるスバルグローバルプラットフォーム(以下SGP)です。このSGPのひと世代前となるプラットフォームを初めて搭載したのが、1989年に登場し、日本国内にステーションワゴンブームを巻き起こした初代スバル・レガシィです。

スバル・レオーネの後継車として開発中だったレガシィセダンRSにより、アメリカ・アリゾナ州のフェニックスのテストコースで、10万km耐久走行における走行平均速度223.345km/hという当時の国際記録を樹立。その2日後に発表されました。

4ドアセダンとステーションワゴンの2つのボディタイプが用意され、レガシィの登場によって従来のライトバンがステーションワゴンへと進化し、日本に根付いたのは歴史が証明しています。

初代レガシィが搭載するエンジンは、デビュー時は1.8L水平対向4気筒SOHC、2L水平対向4気筒DOHCそして2L水平対向4気筒DOHCターボの3種類。中でもスポーツモデルであるセダンのRSに搭載されていた2Lターボをディチューンして採用したツーリングワゴンGTの登場がレガシィの地位を不動のものとしました。

その結果、トヨタ・カルディナや日産ステージアなどライバル車は存在していましたが、レガシィの牙城を崩すことができず生産終了となりました。

モータースポーツを管轄するSTIがチューンしたモデルをはじめ、モデル末期には輸出仕様の2.2L水平対向4気筒SOHCエンジンを搭載したブライトンが追加されるなど、充実したラインアップを誇っていました。

また、レガシィはデビュー翌年の1990年にセダンRSで世界ラリー選手権(WRC)にプロドライブとパートナーシップを結んで参戦。1993年のニュージーランドラリーでコリン・マクレーがレガシィによる最初で最後の優勝を飾りました。

(萩原文博)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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