エモーショナルとシンプルは両立する! マツダ・CX-5の新しい魂動デザイン(後編)

進化というより「深化」だと評される新型CX-5。目立って大きな変化のないボディで、ユーザーにどれだけインパクトを与えることができるのか。チーフデザイナー・インタビューの後半はボディサイドからインテリアまでを聞きます。

── 後編はボディサイドからお聞きします。先代とは異なり、キャラクターラインは後へ長く引かれましたが、いっそのことリアからのラインと1本にまとめる案はありませんでしたか?

「トライはしました。ただ、それをやってしまうと味わいを伴わない、単にシンプルなだけの表現になってしまう。それはマツダの考えるシンプルとは異なるんですね」

── ウインドグラフィックの形状に大きな変化は感じませんね

「グラフィックの形自体は大きく変えていません。Aピラーを35ミリ後ろに引いてはいますが、CX-5らしさの継承としてニュアンスは変えなかった。ただ、太さに変化を付けたクロームを使うことでスピード感、抜けのよさを出しています。ウインド外周を囲わず、後端で止めることでよりその効果が期待できます」

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
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