上質に熟成された、ヤマハ「MT-09 ABS」初のマイナーチェンジモデル

ネイキッドとスーパーモタードの「異種混合」スタイルとして人気のヤマハ「MT-09 ABS」は、優れたスポーツ性と快適な走行性で人気のモデルです。

今回、初のマイナーチェンジが実施され、さらなる「熟成」が進められました。どのように進化したのか、詳しく見ていきましょう。

まず、レバー操作荷重を低減するために「アシストカム」と「スリッパーカム」という2種のカムを設けた「A&Sクラッチ」が採用されました。

「穏やかな車体挙動」と「軽いクラッチ操作荷重」を実現できる特殊な構造のクラッチで、これによりクラッチレバーの操作荷重は、従来モデルから「約20%低減」したそうです。

もともとMT-09のクラッチは大型バイクにしては軽い方でしたが、さらに軽いタッチでクラッチを操作できるようになり、ますます走りに余裕が生まれそうですね。

さらに、機敏で滑らかなシフトアップ操作を支援するために「QSS(クイック・シフト・システム)」が新採用されました。

シフトレバーの動きをシフトレバーロッドに設けたスイッチが検知すると、ECU演算でエンジン出力を補正、噛み合っているギアの駆動トルクを瞬間的にキャンセルし、シフトアップ操作を支援します。

ワインディングなど、スポーツ性能を活かした走りを必要とする際に、さりげなくアシストをしてくれそうなシステムですね。

また、41mmインナーチューブ採用倒立フロントフォークには圧側減衰力の調整機能を設け、走行シーンに応じてセッティングが可能になりました。