【SUPER GT2016】第7戦タイ、初優勝でGT500を制したのはWedsSport! シャンパン飲めないルーキーも登場!!

10月9日にタイ・ブリーラムのチャン・インターナショナルサーキットで開催されたSUPER GTの海外ラウンド「2016 AUTOBACS SUPER GT Round7 BURIRAM SUPER GT RACE」の決勝レース。

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決勝スタート時は33度の気温と44度の路面温度。まさに灼熱のタイ。

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そのタイラウンドを制したのは19号車 WedsSport ADVAN RC F。2011年にGT500参戦以来の、なんと初優勝!

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リザルトから見ればポールtoウィンと順調に見える WedsSport ADVAN RC Fですが、スタートドライバー関口雄飛選手がドライブしていた32周目の後半でタイヤバースト!ペースダウンしながらもピットに入ります。しかし数周以内にルーティーンピットインを予定していたチームはすでにピットインの準備を終えているというナイスなタイミングで、バーストなど無かったかのようにマシンを送り出していきます。

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その後も快調に独走態勢を築き上げていったのは国本雄資選手。この二人のドライバーは8月の鈴鹿1000kmからこのタイまでの間に開催された2ラウンド3レースのスーパーフォーミュラーでそれぞれ優勝を飾っているという、いま最高に勢いのある選手たち。

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先ごろ発表されたモバオク日本レースクイーン大賞コスチューム部門のグランプリもWedsSport Racing Galsが獲得するなど、チーム全体に勢いが感じられます。

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予選のポールポジション獲得から、トラブルを跳ね除けて優勝。勢いに運も兼ね備えた完璧な優勝と言えるでしょう。

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そして2位となったのは15号車ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT。

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こちらで大注目だったのは、このタイで大抜擢された牧野任祐選手。昨年のFIA-F4では206ポイントでトップと3ポイント差のランキング2位、今年はF3選手権でランキング5位と健闘しました。また前戦のSUPER GT「2016 AUTOBACS SUPER GT Round6 45th International SUZUKA 1000km」では、シンティアム・アップル・ロータスで予選Q1を担当し、Q2も含めた予選全体でGT300トップタイムをマークするという大活躍の19歳。

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その牧野選手がドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTでフィニッシュドライバーを担当。レース後半には、これがルーキーの走りか?と思わせる堂々とした走りでトップと10秒近くあったギャップをフィニッシュ時には3秒弱まで縮めるという大活躍を見せました。来期以降はホンダのGT500ドライバーとしてレギュラーシートを確保されるのではないかと予想される大型ルーキーの誕生の瞬間でした。

ところで19歳という年齢の牧野選手は、シャンパンファイトでシャンパンが飲めないというアクシデントがありましたが、そこは20歳になるまで取っておきましょう。

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そして3位には脇阪寿一監督率いる6号車 WAKO’S 4CR RC F。今期初表彰台となります。前回の表彰台も昨年のタイの2位。タイとは相性が合っているのでしょうか。

そしてポイントランキングでトップを走っていた1号車 MOTUL AUTECH GT-Rとランキング2位だった38号車 ZENT CERUMO RC F。56周目でこの2台がクラッシュ、リタイアとなってしまったことにより、WAKO’S 4CR RC Fがポイントランキングで2位に。トップのMOTUL AUTECH GT-Rに10ポイント差、というところまで上り詰めてきました。

次戦は11月11~13日ツインリンクもてぎで開催される「2016 AUTOBACS SUPER GT Round8 MOTEGI GT GRAND FINAL」。GT500の熱き戦いは最後まで熱いまま最終戦を迎えます。

(走行写真:大西幸仁 表彰式写真:高橋秀彰 文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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