三菱ふそうが「ローザ」でベトナムの小型バス市場に初参入

三菱ふそうトラック・バス(以下 MFTBC)は、日本でもなじみ深い小型バス「ローザ」をベトナム市場に初投入すると発表しました。

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MFTBCでは小型バスの現地での様々なニーズに対応して、経済成長著しいベトナム市場で、市場プレゼンスを高めたいとしています。

今回MFTBCはベトナム・ホーチミン市郊外にある専用工場で「ローザ」初の現地生産を開始しました。

「ローザ」の現地生産は、MFTBCの川崎工場から基幹部品を輸出し、サイゴン交通運輸機械総公社(SAMCO)でノックダウン生産する形で行われます。同工場は2015年3月に完成、約4万平方メートルの敷地を有し、年間生産能力は約1000台の規模を備えています。

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「ローザ」の販売は、親会社であるダイムラー社の100%子会社メルセデス・ベンツ・ベトナム社(MBV)を通して行ない、約1000台の年間販売台数を目指すということです。

今回の小型バス「ローザ」は1960年に日本国内で発売されて以来、おもに送迎・幼稚園バスや、福祉車両・キャンピングカーのベース車両として使われており、累計生産台数は2015年に20万台を達成しました。世界約40カ国に輸出されており、「ローザ」の全販売台数の80%(2015年)が輸出されています。

MFTBCは、今日産との資本提携が話題になっている三菱自動車工業(三菱自動車)の子会社でしたが、2004年にトラックの車輪脱落による死亡事故が問題になって三菱自動車が持ち株をダイムラーに売却し、三菱の名前は残っていますがダイムラーの子会社となっています。

(山内 博・画像:三菱ふそうトラック・バス)