IHI、EV向け非接触給電システムを戸建住宅で実証実験

重工大手のIHI(旧:石川島播磨重工業)は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)へ、コネクタなし充電できる非接触給電システムの実用化に向けて、戸建住宅での非接触給電システムの実証実験を実施する、と発表しました。

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(画像出展:三井ホーム)

実証実験では、三井ホームのスマートハウスMIDEAS(千葉県柏市)を非接触給電システムが設置される戸建住宅として、EV, PHV用普通充電器の電力に相当する3.3kWの電力をEVへ非接触で給電した場合の使い勝手を実証します。

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(画像出展:IHI)

非接触給電システムは、コネクタの接続なしで、充電スポットに停車するだけで、充電スポットに設置された送電コイルから車両側の受電コイルへ給電することで車両へ充電することができます。

ただし、車両はいつも同じ位置に駐車するとは限りませんし、実際に使用した場合、どの程度の給電効率になるのかを今回の実証実験で試されることになります。

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(画像出展:IHI)

今回の実験では,IHIの非接触給電システム単体だけではなく、三井ホームMIDEAS のHEMS(家庭内エネルギー管理システム)に非接触給電システムを接続し、戸建住宅のHEMSとの相性や周辺の送電網への影響も検証されることになります。

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(画像出展:IHI)

住宅内のHEMS画面で非接触給電システムへの送電量を表示することができ、タブレット端末に非接触給電システムの充電状態を表示することもできるようです。

IHIでは、2〜3年後の非接触給電システムの実用化を目指して、開発を進めているようです。

(山内 博)