マツダ・CX-3の改良ポイントの一つ「DE精密過給制御」って何?

2015年12月24日にマツダCX-3の商品改良が行われました。商品改良のポイントは静粛性の向上、人馬一体感の向上、内装仕様の追加の3点です。

その中の一つ、人馬一体感の向上を目指して採用されたのがDE精密過給制御です。これは一体何を行ったのでしょうか。

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CX-3に搭載されているスカイアクティブDエンジンは1.5Lという小排気量ながら、最大トルク270Nm発生するパワフルなエンジンです。

しかし、改良前のエンジンは若干アクセルレスポンスに対する遅れが生じていて、人馬一体感をわずかにスポイルすることがありました。

今回の商品改良は、このわずかに欠けていたピースをキチンと直すことで、より人馬一体感を感じられるように行われました。

そのアクセルレスポンス向上に寄与しているのがDE精密過給制御なのです。

スカイアクティブD1.5は世界一低い14.8という圧縮比を実現しています。この低圧縮の影響で、冷感時の始動性が悪くなりがちなのですが、これは可変ノズル機能によって解消しています。

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さらに、今回はアクセルのレスポンスの向上を目指して、エンジンのトルクを燃料噴射でコントロールしました。同時に再加速時に発生するTip-inショックを抑えるためにエンジンマウントの振動を再チューニングして最適化しています。

つまり、DE精密過給制御これまで以上に燃料噴射を細かく制御することで、トルクをコントロールしドライバーが体感するレスポンスを向上させたのです。

その結果、アクセルと連動してトルクの立ち上がりを鋭くしたことで、早くアクセルを踏んだ際のレスポンスが良くりました。しかも燃費の影響がないというはスゴイ技術といえるでしょう。

CX-3は登場からわずか10カ月で商品改良を行いました。しかしこれは既存の技術を使用した改良であって、一部改良ではないと言います。CX-3の次ぎのアップデートは何が進化するのか、今から楽しみです。

(萩原文博・撮影小林和久)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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