幻のスーパーカー「ヤマハ・OX99-11」を間近に見る貴重なチャンス

まず、OX99-11の特徴といえるのは、そのパッケージです。ミッドシップにはヤマハがF1マシンに供給していたV型12気筒エンジンを搭載、リヤタイヤを駆動するところまでは、よくあるスーパーカーですが、キャノピーを上げてコクピットを覗き込めば、そこにはタンデム配置のシートが確認できます。

OX99-11CP10

レーシングカーさながらのカーボンモノコックボディはセンターシートで、基本は一人乗り。エマージェンシー的な補助シートが、その後方に置かれているのは、オートバイメーカーとしての血筋を感じさせるキャビンとなっています。

サスペンションは前後ダブルウイッシュボーンで、リヤは6速マニュアルのミッションケースからアームが生えているというもの。

この辺りのデザインもレーシングカー的ですが、それもそのはず。OX99-11は、日本を代表するレーシングカーデザイナーの由良拓也氏によるものなのです。

そのスタイリングは、付加物を使わずにボディ全体で空力を実現するもので、職人技によるアルミ製カウルとなっているのも、特別なスーパーカーであることを感じさせるのです。

●ヤマハox99-11ボディサイズ

全長:4400mm
全幅:2000mm
全高:1220mm
ホイールベース:2650mm
車両重量:1000kg

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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