ランエボ最終モデルは、どうしてTC-SSTがないのか?

1000台限定で発売されてすでに完売したランエボ最終モデル『ファイナルエディション』の特徴といえば、なんといっても標準モデルからパワーアップが施された4B11型エンジン。

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最高出力は313psで、有終の美を飾るにふさわしい歴代ランエボ最強スペックです。

単に制御系の変更でお茶を濁すのではなく、内部まで手が入っているのが特筆すべきポイント。

エキゾーストバルブが放熱性に優れたナトリウム封入タイプになっていて、開発スタッフによると「これまで熱の問題で最高出力を抑えていたけれど、このバルブの採用で高回転域でのパワーアップを果たせた」のだそうです。ナトリウム封入バルブは、傘部で受けた熱を融解したナトリウムの流動により効率よくステム部に運び、バルブガイドを介してシリンダーヘッドに逃がすことで温度上昇を抑えるしくみになっています。実は名機4G63には組み込まれていた…というのはここだけの内緒(というほど秘密の話でもないですね)。

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見た目の特別感は、ブラックマイカのルーフのオプション設定と、内装における天井と各ピラーのブラック化。ちなみに受注されたモデルの数パーセントは、黒いボディカラー(ファントムブラックパール)にブラックマイカのルーフという、遠目には黒一色にしか見えないマニアックは2トンカラーなのだとか。通ですねー。

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ところでちょっと気になりませんか?

ランエボXの特徴のひとつが6速デュアルクラッチの2ペダル仕様「TC-SST」だったはず。ファイナルエディション以前のモデルではその「TC-SST」がかなり高い販売比率だったのに、どうしてファイナルエディションは5速MTしかないのか?と。

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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