アウディが世界初公開した2.0リッターターボは短時間の吸気がポイント

2015年5月7日に開幕した第36回 ヴィエナ(ウィーン)国際モーターシンポジウムにおいて、アウディが次期A4に搭載するという新型エンジン『NEW 2.0 TFSI 』を世界初公開しました。

ガソリン直噴ターボとなる、このユニットは総排気量1984ccの4気筒エンジンです。

Weltpremiere beim Wiener Motorensymposium: neues Hocheffizienz-Triebwerk von Audi

詳細なスペックは未発表ですが、最高出力140kW、最大トルク320Nm。燃費性能は5L/100km以下(20.0km/L以上)とアナウンスされています。

そして、このエンジンは「ミラーサイクル(高膨張比サイクル)に匹敵する、独自の燃焼メソッドを採用している」というアピールをしているところに注目です。

その独創の燃焼メソッドのポイントは吸気バルブの早閉じにあるそうです。

吸気サイクル中、ピストンが下死点に至る前に吸気バルブを閉じ、吸気時間を短くすることで効率を向上させているのです。吸気時間が短いと聞くと、十分な吸気が出来るのか不安になるかもしれませんが、ターボでハイブーストまで過給しておくことで十分なエアを吸い込むことを可能にしているといいます。

また、燃料について、基本は筒内噴射となっていますが、パーシャル領域ではポート噴射も併用することで最適な燃焼をコントロールしているというのもユニークで、こだわりの感じられるポイントといえそうです。 

 

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(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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