プラント開発大手の川崎重工業や水素の液化技術で注目を集めている千代田化工建設が、FCV(燃料電池車)用水素燃料の大量供給に向けた技術開発を推進しています。
日経新聞によると、川崎重工業は電力開発を手掛けるJ-POWERとの協業により、2020年までに水素の安価な量産技術の確立を目指しているそうです。
オーストラリアに豊富に存在する低品位の石炭、「褐炭」から水素を効率的に採取する計画で、J-POWERの石炭ガス化技術と持ち前のプラント設計力を融合、褐炭由来の低価格な水素を日本に持ち込む計画と言います。
また千代田化工建設は天然ガスを産出する際に水素とCO2ガスを分離する技術を2020年を目処に実用化、CO2ガスは原油生産用途に売却して利益化するなど、水素の調達ルートを多様化することで安定供給を目指し、水素価格の引き下げに繋げる計画。
現在の水素燃料関連の国内市場は約200億円規模のようですが、FCVが本格普及する2025年度には約5200億円に達する模様。
官民を挙げてFCVの早期普及を目指す中、こうした水素の低価格化に向けた取組みは今後いっそう活発さを増すものと予想されます。
■川崎重工 Webサイト
http://www.khi.co.jp/hydrogen/index.html
■千代田化工建設 Webサイト
https://www.chiyoda-corp.com/technology/spera-hydrogen/index.html
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