ジャガーが超音速のスピード記録をねらうクルマをサポート決定!

おお! これは大英帝国の威信をかけたサポートなのか!

以前当サイトでもお伝えしましたが、イギリスのブラッドハウンド・ランド・スピード・レコード・チームという団体が、ロケットエンジンを搭載した専用の自動車「ブラッドハウンドSSC」を使って、地上のスピードを塗り替え、さらには時速1000マイルを達成しようというプロジェクトを始めています。

Bloodhound01

そのプロジェクトに、イギリスの高級車メーカーであるジャガーがサポートを決定しました。具体的には、

・最高出力550PSを発生するジャガー製5.0リッターV8スーパーチャージド・エンジンを油圧装置の駆動、およびロケットエンジン用酸化剤ポンプの動力として超音速自動車「ブラッドハウンドSSC(Super Sonic Car)」に提供。
・コックピットの内部および周囲の設計に関して、技術面での革新的なソリューション開発を担当
・2015年、2016年の世界最速記録樹立への挑戦時は、特別仕様のドクターカーを提供予定
・2014年11月初旬、「Fタイプ Rクーペ」のAWDモデルを使って、南アフリカ共和国北ケープ州ハクスキーンパン砂漠で重要な通信テストを実施

といったものです。そう、ロケットエンジンの場合、燃料を燃やすのに酸化剤(過酸化水素)を使うんですが、そのポンプに、なんと550psのV8エンジンを使うというのです! なんという贅沢。

ちなみに、現時点での地上のスピード記録は、1997年にイギリスのスラストSSCという車両が出した時速763.035マイル(1227.985キロ)がギネス認定されています。これは史上初めて4輪車で音速を超えた記録だそうです。

そして、今回アタックが計画されているブラッドハウンドSSCは、現在イギリスで製作中。2015年に時速800マイル(1287.475キロ)到達を目指して高速走行テストを行います。さらにいちどイギリスにもどってデータを精査したのち、2016年にふたたび南アフリカに行き、時速1000マイル(1609.344キロ)の記録を目指すとのことです。

なお、11月に行われた無線テストでは、 ジャガーFタイプにブラッドハウンド SSCと同じ無線装置を装着し、同様の装置を装備したジェット機と相対して疾走し、時速約700マイルにも達するすれ違い速度のなかで通信テストを行うというものでしたが、テストは成功裏に終えたとのことです。その様子は下の動画で見ることができます。

イギリス人って、こういうスピード記録好きなんですね。そして、それをサポートしようというジャガーのスピリットにも心意気を感じます。まずは来年のアタックが楽しみです。

◆問い合わせ先◆
ジャガーコール(フリーダイヤル)0120-050-689(9:00~18:00、土日祝日を除く)

(まめ蔵)

この記事の著者

まめ蔵 近影

まめ蔵

東京都下の農村(現在は住宅地に変わった)で生まれ育ったフリーライター。昭和40年代中盤生まれで『機動戦士ガンダム』、『キャプテン翼』ブームのまっただ中にいた世代にあたる。趣味はランニング、水泳、サッカー観戦、バイク。
好きな酒はビール(夏場)、日本酒(秋~春)、ワイン(洋食時)など。苦手な食べ物はほとんどなく、ゲテモノ以外はなんでもいける。所有する乗り物は普通乗用車、大型自動二輪車、原付二種バイク、シティサイクル、一輪車。得意ジャンルは、D1(ドリフト)、チューニングパーツ、極端な機械、サッカー、海外の動画、北多摩の文化など。
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