マツダの自動運転は「上手な運転」をサポート【CEATEC JAPAN 2014】

2014年10月7日、幕張メッセにおいてエレクトロニクスを中心とした最新技術の展示会となるCEATEC JAPAN(シーテック ジャパン) 2014が開幕しました。

自動車メーカーも出展するCEATEC JAPAN。Bセグメントに革新をテーマに生み出されたデミオの登場で、魂動シリーズをフルラインナップしたといえるマツダのブースには、そのデミオのほかに『i-ACTIVSENSE INTEGRATED』とボンネット上に書かれたマツダ3(日本名:アクセラ)が展示されていました。

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なんと、このアクセラは、市販の先進安全技術である「 i-ACTIVSENSE 」の技術を利用した自動走行のテストカーなのです。

高精度GPSを利用した自動走行により、ドライバー不在でも走ることが可能なテストカーですが、けっして無人走行を目指しているわけではありません。

“Be a driver.”をコーポレートメッセージに掲げるマツダらしく、その目的は、運転する歓びを高めることにあるのです。マツダの誇るトップテストドライバーの走りを再現できる能力が与えられていて、同乗しているだけでもスポーツドライビングが楽しめるともいいます。

将来的には、実際にドライバーが操作している裏側で、そうしたトップドライバーの自動走行モードを常に”走らせておいて”、ドライバーの操作がミスにつながりそうな状況になると、自然にフォローするようなサポート制御を考えているといいます。

また、ドライバーが体調不良などで運転できない状況に陥った際には、安全な場所にクルマを停止させるといった機能も考慮した自動走行機能を目指しているということです。

現時点では、決められたコースを走るレベルにとどまっているというマツダの自動走行車ですが、ヒューマンエラーや突発的な事象をカバーすることで、より走る歓びを楽しめるクルマを目指す中で生まれ、育っている技術というわけです。

(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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