おススメ秋の紅葉ドライブ【秋田〜岩手・八幡平エリア 後編】

秋の紅葉ドライブ・八幡平エリアの後編は、岩手県道・秋田県道23号大更八幡平線アスピーテラインの中間地点、八幡平山頂レストハウスからスタートです。

八幡平山頂レストハウスの駐車場(有料)が満車の場合は、もう少し先の【見返峠】を越えた辺りにも駐車場があります(こちらは無料)。

八幡平山頂レストハウスにはレストラン、売店、情報コーナー、休憩所を完備。駐車場のすぐ目の前には県境の道標が立っています。この写真でいうと、右が岩手県、左が秋田県です。

駐車場の脇から少し小高い丘を登ると頂上に展望台が建っています。こちらがその展望台からの眺め。昨年の10月中旬に訪れたときの写真ですが、ご覧の積雪でアスピーテラインも午前中は通行止めだったんですよ!

八幡平でのレジャーというと、レストハウスを起点としたトレッキングコース(八幡沼・ガマ沼展望台コース 約60分・往復1.8km)が最もメジャーなんだそうです。この日は雪が氷のようにガチガチになってとても滑りやすかったので、服装だけでなく靴も雪を想定して行った方がいいでしょう。この先は八幡平頂上までの登山道にも繋がっています。

 

レストハウスから4kmほど東、道を挟んで茶臼岳の向かい側に【熊沼】があります。道路沿いに駐車帯が点在しているので便利です。

 

熊沼から更に東へ約4〜5km、御在所【八幡平ユースホステル】の道向かいに駐車場とトイレ/直売所があり、八幡平山頂レストハウスに次いで休憩ポイントとして多くの観光客が利用しています。秋の味覚・地場産のキノコ汁が人気。

八幡平ユースホステル側から御在所湿原への遊歩道が整備されています。片道約25分、前半はぬかるんでいるところもあるので、それなりの靴で行くことをおススメします。後半は木道なので快適です。

写真の赤沼は水に含まれた酸化鉄で沼面の色が変化するため「五色沼」とも呼ばれています。すぐ隣の御在所沼は赤くないのだから不思議ですね。

県道を挟んで湿原とは反対側に、一時期は「東洋一の硫黄鉱山」と讃えられた松尾鉱山(19世紀後半〜1969年)跡地も垣間見えます。「雲上の楽園」と呼ばれた、かつての鉱山町を偲ぶ廃墟群が今も残っており、特に遊歩道などのルートは設けられていませんが徒歩で見学する観光客もけっこういます。

 

時間があるなら、アスピーテラインの終点・松尾八幡平からちょっと寄り道して、県道233号線で国指定特別天然記念物【焼走り熔岩流】観察路へも訪れてみてください。隣接して【岩手焼走り国際交流村】(焼走りの湯/キャンプ場/オートキャンプ場/キャビン/サニタリーハウス/グラウンド/天文台など)があり、日帰り入浴もできますよ。

ゴロゴロした溶岩(含かんらん石紫蘇輝石普通輝石安山岩)の中、観察路コースのみ多少は歩きやすいように固めてあります(ペットの立ち入りは禁止です)。荒涼とした溶岩地帯もちょうどこの時季はふもとが紅葉しているので色彩豊かで、そのコントラストが素晴らしいです。

 

東北八幡平エリアの紅葉めぐり、いかがでしたか? 今年の紅葉は例年より早く、10月初旬が見頃の予想です。
余談ですが【八幡平】という名の由来は平安時代、坂上田村麻呂が朝廷から遣わされてここを通ったところ美しい景色に感動し、八幡大菩薩に感謝をこめて「八幡平(はちまんたい)」と名づけたといわれているそうです。この雄大な景色は、その時代から連綿と続いているのですね。 

(松本しう周己)

この記事の著者

松本しう周己 近影

松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
続きを見る
閉じる