アウトランダーPHEVが日本や欧州で売れてる11の理由【後編】

前編では選択できる走行モードをはじめ、充電や給電など三菱アウトランダーPHEVならではの特徴についてご紹介しました。

OUTLANDER_PHEV_104後編では、さらに知っておきたい魅力を6つピックアップしたいと思います。三菱自動車が長年築き上げてきた強みといえば、パジェロや「ランエボ」ことランサーエボリューションなどで磨き上げてきた4WD性能でしょう。

6:ツインモーター4WDと「S-AWC」で安定した走り

フロントとリヤにそれぞれモーターを配置するツインモーター4WDを採用するアウトランダーPHEVは、前後モーターが前後輪それぞれを受け持つことできめ細かい四輪制御が可能です。

OUTLANDER_PHEV_077さらに、「S-AWC(Super All Wheel Control)」が横滑り防止やトラクションコントロール、ABSなどを統合制御し、安定した姿勢を保ちます。

実際に走行してみると、林道などのラフロードでもたくましく走破してくれます。2WDではやや不安で、スタックする可能性もある林道を難なくクリアしてくれました。

今回は、テストできませんでしたが、スタッドレスタイヤを履けば雪道での安定した走行も朝飯前のはず。

長年、三菱が培ってきた四輪駆動制御を駆使した結果、燃費自慢のアウトランダーPHEVでありながら全天候型のオールラウンダーとしてのキャラを得ているのは、三菱らしいSUVといえます。

7:本格4WDの威力を発揮して悪路を走破

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4WDと言えば、どこでも走れる万能選手と思いがちですが、すべてがそうではありません。本格的な悪路を走るには、4WDと言えどもそれなりの装備も必要です。

アウトランダーPHEVでさらに頼もしくなるのが、オフロードや雪道などで実力を発揮する、滑りやすい路面でも高い悪路走破性を確保するツインモーターの4WDロックモード。スタック(ぬかるみなどでタイヤがはまってしまう)時の脱出性能が向上するだけでなく、ドライからウェット、低速から高速走行時まで4WDならではの力強い走りが可能です。

路面が乾いた普段使いなら4WDロックモードの出番はあまりないでしょうが、スキーで雪道を走る際や登山道までのアクセスが悪路など、イザというときの安心感も無視できません。

8:低重心がもたらした気持ちのいい走り

OUTLANDER_PHEV_082OUTLANDER_PHEV_016EVやハイブリッド車は、重量物である駆動用バッテリーを搭載しなくてはなりません。どうしてもその重量増は避けられないところであり、それを搭載する場所によってクルマの性格に大きく影響します。

アウトランダーPHEVでは、駆動用バッテリーをホイールベース間の床下、低い位置に搭載しているため、全高が高く見晴らしのよいSUVでも重心が低く、コーナーが続くワインディングや高速道路でも高いスタビリティを発揮するのです。

さらに、背の高いSUVが苦手としがちな旋回時などでも「S-AWC」による四輪制御技術により、気持ちのいいハンドリングも楽しめます。

郊外路や山道、高速道路まで高い操縦安定性は、ドライバーに安心感をもたらしてくれて、とくに長距離では疲れ知らずで走ることができました。

9:小さめのガソリンタンクでも長い足

充電具合や運転の仕方で距離は左右されますが、「フル充電+ガソリン満タン」であれば、全長4655×全幅1800×全高1680mmというミドルサイズSUVで、しかもタンク容量は45Lと小さめにも関わらず、トータルで700km近い航続可能距離を実現しています。

PHEV_43OUTLANDER_PHEV_140「電欠」の不安がないのはもちろん、ロングドライブでも途中で充電や給油をすればレジャーや帰省でも十分に活躍してくれます。

カタログ値のEV走行換算距離は60.2kmで、こちらも高速道路や流れの速い郊外路ではバッテリーは早めに減りますが、駅までの送迎やちょっとした買い物など、毎日のちょい乗り程度であれば、大半の走行距離を充電した電気などでのEV走行でまかなえると思われます。

近所はEV中心で、遠出はEV+ハイブリッド走行が可能な「PLUG-IN HYBRID EV」の魅力を実感できるのがこの項目だと思います。

10:18.6km/Lの財布と地球に優しい性能

EV走行換算距離は60.2kmと上でもご紹介しましたが、エンジンを含むハイブリッド燃費も気になるところです。

JC08モード燃費は、18.6km/Lと同クラスのガソリンエンジンのみのSUVと比べると3割くらい高くなっています。

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実用燃費もEV走行に加えて、ハイブリッド走行のシリーズ走行、パラレル走行モードが可能ですから有利なはず。今回は約294kmの走行距離でしたが、車載の燃費計での平均燃費は16km/L台を記録していました。

充電は走り始めの1回のみで、その後テストのためチャージモードやセーブモードに何度かしましたが、高速道路や郊外路、山岳路も多く、とくにエコランに徹したわけではなく流れに乗ってのこの数値は立派。おそらく実燃費では、同クラスのSUVの倍近くは良好なのではないでしょうか。

11:PHEVならではのMMCSナビ

アウトランダーPHEVならではの能力を実感できるだけでなく、充電スポットの検索など実用性の高いナビを最後にご紹介します。

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カレンダーが表示されたこちらの画面、なんだと思いますか? これは、曜日別に空調を働かせる時間を決めておくメニューなのです。暑い夏や寒い冬、仕事の日とオフの日などで空調コントロールの時間設定を変更するウイークリータイマーというわけです。エンジンをかけずに空調をコントロールできるPHEVならではの装備と言えます。

同様に、事前に充電を曜日別で予約できるタイマー充電にも対応しています。

操作はタッチ画面を押していくだけで難しいことはありません。休日の少し時間があるときや長い信号待ちなどで設定しておけば便利だなと感じました。

OUTLANDER_PHEV_139 OUTLANDER_PHEV_138また、地図画面の「EV」を押すと切り替わるEVメニューには、先述した充電スポット検索をはじめ、航続可能エリア表示などの便利な項目が並んでいます。

走行情報を押すと、モーター電力だけでなく、エアコン電力やEV走行比率がひと目で分かります。ECOスコア、走行情報の履歴もチェック可能で、自分の走りを振り返ることでさらなるエコドライブにつなげることができます。

*  *  *  *  *

さて、三菱アウトランダーPHEVの魅力を前半、後半の2回に分けてご紹介してきましたが、独得な走りや機能などは実際に体験しないと凄さを十分に実感できないかもしれません。

ちょっと気になるぞ! という人はぜひお近くのディーラーに試乗しに出かけてみてはいかがでしょうか。

なお、いまなら三菱自動車の販売店でアウトランダーPHEVの1泊2日無料レンタルキャンペーン「Let’s PHEV! 1泊2日無料レンタルキャンペーン」が展開されています。

短時間の試乗では分からないことも1泊2日なら気がつくこともあるでしょうし、オートキャンプや車中泊などで給電なども試してみれば、アウトランダーPHEVのメリットを実感できるはずです。

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(塚田勝弘)

「Let’s PHEV! 1泊2日無料レンタルキャンペーン」http://www.mitsubishi-motors.co.jp/purchase/campaign/rentalcar/index.html

(塚田勝弘)

<関連記事>
アウトランダーPHEVが日本で最も売れてる三菱の登録車になった11の理由【前編】(https://clicccar.com/2014/09/23/270001/

「Let’s PHEV! 1泊2日無料レンタルキャンペーン」http://www.mitsubishi-motors.co.jp/purchase/campaign/rentalcar/index.html

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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