クルマ×ハッカソン! 「TOYOTA HackCars Days 2014 in Tokyo」開催

人とクルマ社会をつなぐ次世代テレマティクスサービス「T-Connect」を展開し、クルマとスマートフォンの連携にも注力するトヨタ自動車。クルマ情報を活用したアプリを開発・提供できるよう、APIを公開し、一般ユーザーを対象に9月13、20、21日の3日間、ハッカソンを開催した。

※ハッカソンとは……「Hack」と「Marathon」をあわせた造語で、短期/集中的に共同作業でソフトウェアを開発する、技術とアイデアを競い合うイベントのこと。

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自動車メーカーでは思いつかないような奇抜なアイデアを募集というのがポイントで、クルマ大好きな社会人はもちろん、大学生や、一番下は小学生など参加者の年齢層は様々だ。

21日の最終日には、11チームに分けられた参加者がアイデアを実装して“デモ”を見せながら、プレゼンテーションを行なう。

その中から「最優秀賞」、「優秀賞」、「面白賞」、「オーディエンス賞」そして、当日急遽「Mashup Awards賞」が選出された。

 

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Mashup Awards賞はチーム「BR116」の「IoTボックス」。

スマートフォン側のモジュールを介して、タクシーメーター風のデバイスをクルマの後部に取り付けることで、後続車に走行金額を見せるというもの。

後続車に情報を伝える手段は、基本的にブレーキしかないない中で、他にも情報を伝達するものがあってもいいのでは?という思いから開発に至ったそう。

審査員からは「外気の温度を伝えるなど、後続車に実用的なものを発信できるとよりいいですね」というコメントが上がっていた。

 

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優秀賞はチーム「しにかけさん」の「しにかけウォッチ」。キャッチーなアイコンが特徴のアプリだ。

地図上に、クルマ情報APIから危ない運転があった場所に「死にかけさん」と呼ばれるアイコンをマッピング、ドライバーに注意喚起させる。また「死にかけさん」を発見し、コレクションしていくというゲーム性もある。

「最終的に死にかけさんがいなくなることが、安全なクルマ社会になる」というのがオチで、その独創性に、審査員や参加者を惹きつけていた。

 

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アイデアを高く評価されたチームに贈られる面白賞は、チーム「サファリ・パーキング」の「サファリ・パーキング」。

車内に設置するシアターセットにスマートフォンやタブレットに描いたイラストが、クルマ情報APIから取得できる車速に合わせて動く。

複数代のクルマで出かけた時に、子供同士が映像を介して遊ぶさせることを想定し、渋滞時の退屈を解消してくれそうだ。

 

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そして、最優秀賞(及びオーディエンス賞)に輝いたのは、チーム「ニャーニャー」の「シンクロナイズド・ドライビング」。

参加者の小学生がパパとドライブしたときに思いついたというもので、実際のハンドルを使って作った、子供用専用ハードウェアの「擬似運転操作」とクルマ情報APIを通じ、運転情報の同期率を楽しむアプリだ。

審査員からは「親子の運転シンクロ率からドライブを通じて、子どもは交通安全を学べ、親は安全運転を心がけるになる」「普及のイメージがしやすい」と高評価だった。

受賞者である小学生・親子は、「作りたいものが 出来上がる喜びがたまらない。ハッカソンにはよく参加するが、今回は時間をたくさんかけられたことで、より難しいものができた」と達成感を感じていた様子だった。

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「TOYOTA HackCars Days」は、年内はトヨタIT開発センターが主催する形で実施される予定だ。プログラミングができなくても参加できるので、興味がある人はチャレンジしてみては?

 (吉岡Dragon大介))