スバル新型WRX STIが普通じゃないコースを最高266km/hで走る映像

みなさん車載映像好きですか? 僕は大好きです。だって、自分じゃ体験できないような世界が疑似体験できちゃうんですよ。インターネットの動画再生が普及したおかげで、いろんな車載映像が気軽に見れるようになったのはうれしい限りです。

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さて、そんなオンボード映像好きの僕は今日紹介するのは、新型WRXの車載映像。新型WRXといえば日本でも8月末のデビューが発表されましたが、この映像は単なるWRXの走行シーンではありません。
なんと、公道を使った2輪のレースでおなじみの「マン島」周回コースで今年6月に4輪市販車の最速ラップタイムを記録した時のもの。その距離はニュルの北コースをも凌ぐ約60.8km。閉鎖しているとはいえエスケープゾーンなんてものはないクレイジーな公道コースをわずか19分16秒で走り抜けたとんでもないアタックを見ることができるわけです。ドライバーは、イギリス人ラリーストのマーク・ヒギンズ。彼は2011年にも旧型のWRXでアタックをおこない記録を樹立。今回は、その記録を約33秒上回りました。懐かしいフレーズに当てはめると、マイナス33秒ロマンですね。

興味深いのは、画面に表示されたグラフィックの数々。タイムやコース図のほか、Gの状況と速度計、そしてドライバーの体温や脈拍などの生体情報まで見れちゃうんです。

え、外からの走りやクルマの仕様が知りたい?
それなら同時に公開されているこちらの動画をどうぞ。

クルマは北米仕様の2015年型WRX STIで、安全装備としてロールケージとフルバケットシート&フルハーネスのシートベルトを装着し、速度リミッターを解除。コースに合わせてダンパーやスプリングを変更し、排気系を音の大きなタイプに替えているとのこと。純粋な市販車というよりは、ライトチューン車両ですね。

それにしても、こんな狭いコースで平均速度約189km/h、最高速度266km/hってドライバーはどれだけ肝が据わっているんでしょうか。プロドライバーにとっては普通のことかもしれませんが、僕ら素人には約20分も限界走行の集中力が続きませんよね。

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(工藤貴宏)

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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