政府目標「2025年までに燃料電池車を200万円台に」

水素を燃料にすることで走行時に水しか排出せず、ガソリン車など内燃機関車に比べて環境への負荷が格段に低い「FCV」こと燃料電池車。

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5月30日に経済産業省が「燃料電池自動車の普及促進策」として、水素及びFCVの圧力容器関連の基準を国際基準に合わせると発表。 

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これにより日本製FCVが海外に輸出し易くなるだけで無く、水素補給時の圧力上限を高める事が可能となり燃料タンク容量が増加、航続距離が20%増の600kmレベルに拡大します。

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こうした政府の水素規制緩和を受けてトヨタ自動車が2015年のFCV市販予定を早めて今年末に繰り上げるべく準備態勢に入っています。 

そして6月12日には自民党の「資源・エネルギー戦略調査会」が「水素社会を実現するための政策提言」案を提出。 

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FCVの具体的な普及目標やその達成に向けた各種特典を提案。 

・2億円を上限に水素ステーション設置費用を政府が補助
・2017年までFCV用水素燃料を無料に
・2020年までFCVの高速道路通行料を無料に
・2020年に年間4万台、2030年に40万台(累計200万台)販売
・2025年までにFCVの車両価格をHV並み(200万円台)に
・2025年までの間、200万円/台と成り得る補助金を設定

政府は上記提案を元に6月19日、FCV普及に向けた工程表を策定。

2015年の市販に向けて購入時の補助金制度を導入、発売当初は800万円程度とみられる販売価格に対して1台あたり200万~300万円の補助金を付ける検討に入った模様。

経産省が来年度予算に補助金制度の概算要求を盛り込む方向で進んでいるようです。

※6月25日追記
トヨタ自動車の同日発表によると、年内にトヨタ店とトヨペット店で700万円程度で販売予定で、航続距離は700km(JC08モード)に達しているそうです。

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 (Avanti Yasunori) 

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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