こんなクルマでドリフト!? D1GP魅惑の超レア車&魔改造車ランキング

そんなクルマが走っていたのか!

そう思ったひともいるでしょう。D1GPは、単純な速さを競う競技じゃないせいか、ずいぶん変わったクルマも参戦しています。今回はそんな超レア車と、一見ふつうのクルマのようだけど、そんな改造しちゃってるの? という魔改造マシンのなかかから、3台ずつをピックアップし、勝手にランキングづけしてみました。それではまず、超レア車ランキングいってみましょう。

1位:ダイハツ・シャルマン(A35)

Charmant

知ってます? ねえ、知ってます? このクルマ。ダイハツ・シャルマンっていうんですよ。なんというか……マイナー車の旧車ですよ。もっともこのクルマはトヨタ・カローラの兄弟車で、中身はカローラなんです。だからほぼ同じカタチのクルマが日本中で大量に走ってはいたんですけどね。製造されたのは1981〜1987年。もちろん昭和です。このマシンのドライバーは岩井照宜選手。エンジンはシルビアなどに搭載されていたSR20のターボに載せ換えられています。じつはなんとこのマシン、単走優勝をしたことがあるんです! 軽いからコーナリングスピードが高く、振り出しのキレもいいんですね。

2位:スターレット(KP61)

Starlet

モータースポーツのオールドファンなら血湧き肉躍るクルマかもしれません。FRレイアウト最後のスターレットです。安価なFR車だったため、いろいろなモータースポーツで使われたんですよね。作られていたのは1978〜1984年。このクルマのドライバーは板倉日出生選手ですが、クルマのオーナーはなんと岩井照宜選手! どんなヘンタイだよ(笑)。エンジンはAE86レビン・トレノなどに使われた4A-Gをターボ化したものに換装されています。こっちのほうがシャルマンより古いんですが、モータースポーツや走り屋のあいだでポピュラーだったクルマだけに、部品はいまでもこちらのほうが入手しやすいんだそうです。

3位:ソアラ(GZ20)

Soarer

ご存じ(?)昭和のハイソカー。「ハイソカー」って知ってます? 「ハイソ」っていうのは、「ハイ・ソサエティ」の略で、つまり上流階級ってこと。1980年代のバブル経済の時代に、ちょい高価な耐久消費財とかが流行って、それが上流階級を思わせるってことで「ハイソ」っていったんですよ。で、ハイソを感じさせるクルマがハイソカー。トヨタの高級車ソアラはその代表格だったわけです。なんか冗談みたいな時代ですよね。ともあれ、そんなハイソカーも、ドリフト車両として生き残ってます。パワフルなFR車ですからね。

いかがでしたか? 以前はヴェロッサなんていう超レア車もいましたけどね。現在の超レア車はこんなところでしょう。街中でもまず見ないですよね。ソアラくらいかな、たまに見ることがあるのは。

ではつづいて魔改造車ランキング。マニアックなのいきますよ−!

1位:86(OTG Motor Sports)

なんとTRD製のNASCARエンジン搭載

86

これはめずらしい! これはほかにない! 私もNASCAR事情には詳しくないんですが、アメリカンV8エンジンをチューンアップしたNASCAR用エンジンっていうのは、手には入るらしいんですよ。でも、TRD(つまりトヨタワークス)のエンジンはまず手に入らない。これはこのチームがトヨタの大規模ディーラーだったからできたことらしいです。そんなエンジンを86に積んじゃってます。メンテナンスとか、トラブルの際の修理とか、むずかしくないのかなぁ。まさに今季デビューするマシンで、ドライバーは今村陽一選手です。

2位:ランサー・エボリューションIX(Team ORANGE ランサーエボリューション9)

エンジンが縦置きになってるぅ!

 Evo9

もうね、執念を感じますね。「ランサーでD1に出てやるんだ!」っていうね。もともと4WDだから、フロントの駆動系を取り払ってしまえばFRにはなるんです(D1GPは4WDは禁止)。でも、ランサーのトランスミッションのままだと、D1レベルのハイパワーには耐えられない。縦置きタイプのレース用トランスミッションを使いたいために、もともとエンジン横置きレイアウトだったものを、縦置きレイアウトに変換しちゃったんです! いやー、こう見てみると、縦置きってカッコいい。もともとは熊久保信重選手のマシンとしてデビューし、末永直登選手が乗った時期もありましたが、今年は小橋正典選手がドライバーを務めます。 

3位:GT-R(Team TOYO TIRES DRIFT TRUST RACING)

ニッサンが誇る4WDをやめてFR駆動に!

GT-R 

上でも書きましたが、D1GPは2輪駆動じゃないと出られないんです。だからニッサンGT-RがD1に出るためには、やはりフロントの駆動系を排除して、FRにしないとダメ。そうなると、とうぜんGT-R自慢のトランスアクスルなんて残していたらややこしいことこのうえないわけですから排除です。トランスミッションはエンジン直後に配置します。なんかGT-RがGT-Rであるゆえんの箇所をみんな取っ払っちゃった気もしますが、いいんです。このエンジンが使いたいんです。なんたって現在国産最強エンジンだから。これも今季デビューするマシンで、ドライバーは川畑真人選手です。

今季は、開催コースや車両レギュレーションの関係で、何台ものクルマがエンジン載せ換えを敢行しました。だからシルビアに6気筒エンジンとか、RX-7に3ローターエンジンとか、ぞろぞろ出てくる予定です。D1マシンの中身は、外から見ただけじゃわからないんですよ。

D1GP2014年の開幕戦は、 3月29日(土) 単走日/3月30日(日) 追走日。場所は冨士スピードウェイです。

■D1グランプリの情報、D1公式サイト(http://www.d1gp.co.jp/)へ

■前売り券の購入はローチケ.com(http://l-tike.com/sports/d1/)へ

【チケット】

前売(土)(日) 2日通し間観戦券 大人 4,800円 小人 2,500円
前売(土) 1日観戦券 大人 2,900円 小人 1,500円
当日(日) 1日観戦券 大人 5,300円 小人 3,000円
当日(土) 1日観戦券 大人 3,400円 小人 2,000円

Lコード: 【2日券】 33100/【1日券】 33101

※画像提供:D1コーポレーション

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(まめ蔵)

この記事の著者

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まめ蔵

東京都下の農村(現在は住宅地に変わった)で生まれ育ったフリーライター。昭和40年代中盤生まれで『機動戦士ガンダム』、『キャプテン翼』ブームのまっただ中にいた世代にあたる。趣味はランニング、水泳、サッカー観戦、バイク。
好きな酒はビール(夏場)、日本酒(秋~春)、ワイン(洋食時)など。苦手な食べ物はほとんどなく、ゲテモノ以外はなんでもいける。所有する乗り物は普通乗用車、大型自動二輪車、原付二種バイク、シティサイクル、一輪車。得意ジャンルは、D1(ドリフト)、チューニングパーツ、極端な機械、サッカー、海外の動画、北多摩の文化など。
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