自動運転が前提ならクルマのコンセプトも変わる!

スイスのエンジニアリング会社「RINSPEED(リンスピード)」が来年3月に開幕するジュネーブモーターショーに自動運転が可能なコンセプトカー「Xchang E」を出品すると発表。

Rinspeed_Xchange_E

「RINSPEED」と言えばドイツ車を主としたチューニングの他にも映画007のように潜水可能なゼロエミッションカーなど、毎年奇想天外なコンセプトカーを出展することでも知られており、既に創業36年の歴史を持っています。 

今回同社が出展を予定してる「Xchang E」は4ドアセダンタイプのEVで、回転式のフロントシートを備えており、移動中にボックス席のように後席の乗員と対話が可能。 

大手航空会社のビジネスクラス並みの車内環境を提供、キャビンの遮音対策も万全で、120kmで高速走行中も車内会議が行える静粛性を備えているとか。 

勿論、自動運転中にフロントシートを倒して睡眠をとったり、車内でネットサーフィンやゲームプレイ、映画鑑賞なども可能。

Rinspeed_Xchange_E

自律走行時にはステアリングをインパネ中央に移動出来るのも大きな特徴で、言わば「自分で運転する事も可能」的な発想のクルマとなっています。 

「運転好き」なドライバーはともかく、高齢者や運転を苦手とするドライバーにとっては公共交通機関のような待ち時間や乗り換えの必要も無く、まさに理想の乗り物。 

その実現には車両本体だけで無く、インフラや安全面で克服すべき項目が山積しているものの、それらが全てクリアされた暁には誰もが一度は恩恵を受けたくなる筈。 

移動中の時間を有意義に過ごせる「Xchang E」は十分実現可能な近未来のコンセプトカーと言えそうで、今回のジュネーブショーでも大きな注目を集めそうです。 

■RINSPEED Webサイト
  http://www.rinspeed.eu/ 

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 (Avanti Yasunori) 

この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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