日産 新型エクストレイルをフランクフルトで世界初公開

ルノー日産アライアンスによるコモン・モジュール・ファミリー(CMF)のプラットフォーム・アーキテクチャーをベースとした初めてのモデルとなる新型「エクストレイル」が、2013年9月10日に開幕したフランクフルトモーターショーにて世界初公開されています。

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カジュアルなクロスオーバー4WDとしてキャラクターを確立している「エクストレイル」、新型においてもクロスオーバーSUVのベンチマークとなることが目標です。

そのため、いかにもタフで高性能なSUVらしさ、クロスオーバーの魅力的なスタイリングや環境性能、革新的なテクノロジーなどをスタイリングで表現しています。そのボディは空力性能への意識が高いほか、テールゲートを樹脂製とするなど軽量化も考慮したボディになっているといいます。

そのテールゲートはパワーゲート仕様であり、さらにフレキシブルラゲッジボードを採用したことで、ラゲッジの使い勝手は向上しています。3列シートも用意されるキャビンでは、メーター中央に配置された5インチのTFT カラーディスプレイが先進性をアピールします。このモニターには、平均車速やナビゲーションの進路変更指示、オーディオコンテンツ、エコドライブのアドバイス、4WDモードでのトルク配分セッティング等が表示されるということです。

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4WDシステムは、従来通りの電子制御四輪駆動システム「オールモード4×4-i」となっています。二輪駆動、オート、四輪駆動の各モードを選択することができ、オートモードでは、スロットル開度、エンジン回転数やトルク等をモニタリングし、前後の最適なトルク配分を行なうのが特徴です。

また、詳細は発表されていませんが、エンジンも低フリクションの新型ユニットへ進化しているということです。組み合わされる変速機は、CVTが基本となる模様。コーナリング中または減速時などのエンジンブレーキが必要な時にCVTを制御することで自動的にエンジンブレーキの強弱をコントロールする「アクティブ・エンジン・ブレーキ」といった新技術の採用もアナウンスされています。

そのほか、新テクノロジーとしては、車体上下動を感知して制御する「アクティブ・ライド・コントロール」、滑りやすい路面でのアンダーステアを軽減させる「アクティブ・トレース・コントロール」、、坂道走行をサポートする「アップヒル・スタート・サポート(ヒルスタートアシスト)」と「アドバンスド・ヒル・ディセント・コントロール」も搭載予定となっています。

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スタイルからも想像できるように、新型「エクストレイル」は、日産らしい4×4とクロスオーバーながら、これまでのエクストレイルとは異なる新しいコンセプトのクロスオーバーSUVとして生み出されました。北米市場では新型「ローグ」として発売されるという新しい「エクストレイル」は、グローバルに190か国で販売される予定となっています。 

(山本晋也)

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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