【動画】世界一パワフルな電気自動車、ベンツSLS AMG エレクトリックドライブの走りを公開

2012パリモーターショーでワールドプレミアされた「メルセデス・ベンツ SLS AMG クーペ エレクトリックドライブ」。四輪それぞれに駆動モーターが与えられ、その合計出力は552kW(約750馬力)、0-100km加速3.9秒という、現時点で市販が予定されている世界一パワフルな電気自動車となっています。

その特徴は、各輪で独立した駆動モーターをインホイール式とせずに、駆動軸方向に並列された減速装置を介してタイヤにトルクを伝えていること。これにより、バネ下重量がかさんでしまうというインホイール式の欠点をクリアしながら、四輪のトルクを自由自在 にコントロールすることを可能にしています。その四輪の自由なトラクションコントロールは、コーナリング性能をアップ。ステアリングの操作量を減らすことにも成功しているといいます。

バッテリーはF1のKERSテクノロジー譲りというリチウムイオンで、ハイパワーに対応した水冷式となっているのも特徴。総電力量は60kWhとされ、充電は22kWの急速充電(日本では中速充電に区分される数値)で約3時間かかるということです。ちなみに普通充電でエンプティから満充電までに要する時間は約20時間とのこと。

ドイツでの販売価格は税込 41万6500ユーロ(1ユーロ102円として約4250万円)、2013年内のローンチが予定されています。

●メルセデス・ベンツSLS AMG クーペElectric Driveパワートレイン諸元 
モーター数 4個
最高出力 552kW(約750馬力)
最大トルク 1000N.m
バッテリー種類 水冷リチウムイオン電池(864セル)
バッテリー重量 548kg
バッテリー電圧 400V
バッテリー総電力量 60kWh
航続可能距離 250km
(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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