トヨタとBMWの提携が次のステップへ!

 

トヨタとドイツのBMWの提携はすでに行なわれていましたが、今回はさらに進んだ強力関係が発表されました。

今回発表されたのは、「FC(燃料電池)システムの共同開発」、「スポーツカーの共同開発」、「電動化に関する協業」、「軽量化技術の共同研究開発」という4つのテーマで、長期的な戦略的協業関係構築を目指していく覚書に調印したということです。

BMWのノベルト・ライトホーファー取締役会会長は「我々は持続可能な将来の技術開発を更に強化していくべく、本日、覚書に調印した。トヨタとBMWはそれぞれの持続可能な将来のモビリティについて、戦略的なビジョンを共有している。両社で力を合わせ、自動車業界をリードしていきたい」と語っています。

また、ドイツのBMW本社を訪れて調印したという、トヨタの豊田章男社長は「BMWとトヨタは『もっといいクルマの追求』という共通の価値観を持ち、共に尊敬の念を抱いているからこそ、提携合意からわずか半年で、次のステップを踏み出すことができたのだと思う。両社の強みを生かし、環境にも優しく、世界中のクルマ好きを興奮させるスポーツカーの誕生を楽しみにしている」と述べました。

両社は2012年3月、次世代リチウムイオンバッテリー技術に関する共同研究の開始と、2014年から欧州市場向けに販売予定のトヨタ車に搭載する1.6Lと2.0LのディーゼルエンジンをBMWが供給することを発表していますが、そこからさらに進んだ感じです。

中国やブラジルなどのマーケットが急成長を見せる中、成熟したマーケットに向けた魅力的で環境性能に優れた商品の開発にはお金がかかると言われています。20世紀の終わり頃は400万台クラブといった(年間400万台以上販売できない会社は生き残れない)思想から、多くの会社が合併等を行ないましたが、結果は小規模なメーカーも生き残り、規模よりもブランド力のほうが大切と再認識されたと感じています。

ですが、今回、トヨタとBMWがさらに強固に結びつくことによって、他のメーカーにも動きがあるかもしれませんね。

トヨタはFRスポーツの86を発売しましたし、BMWは3シリーズで日本仕様にもMTを設定するなど、走りに対するコダワリを見せるメーカーでもあります。

意外(?)に似ている文化があるのかも?

(佐藤みきお)