思わず童心に還る!戦うクルマを見てきました。【自衛隊広報センター・りっくんランド】

先日の北朝鮮弾道ミサイル騒動で、PAC3が配備された陸上自衛隊朝霞駐屯地。
敷地面積約90万㎡を誇る駐屯地内にある、陸上自衛隊広報センター(りっくんランド)を見学してきました。


入口横でお出迎えしてくれるのは軽装甲機動車。
略称はLAV(Light Armoured Vehicle)、愛称はライトアーマー。

4名の隊員が乗車でき、屋根上には機関銃や小銃を取り付けて射撃ができるそうです。
160psのディーゼルエンジンを搭載し、最高速度は100km/h。ヘリコプターで空輸する事も可能な車両です。

生産はパワーショベル等でお馴染みの小松製作所。調達価格は1輌あたり3000万円から3500万円。

館内に入るとAH-1S対戦車ヘリコプターと90式戦車が展示されています。

AH-1S対戦車ヘリコプター。
おいおいクルマじゃないだろ!と言うツッコミが入りそうですが、このAH-1Sはコブラの愛称を持ち、機体はBRZや86を生み出した富士重工、エンジンは川崎重工業でライセンス生産されました(初期導入分を除く)。

また、対戦車ヘリコプターですのでクルマの天敵でもありますが・・・

館内にはAH-1Sのフライトシュミレータもあります。


そして、目玉でもある90式戦車(試作車)。
三菱重工製水冷2サイクル21500cc、V10ディーゼルターボを搭載する、先代の主力戦車。
最高出力は1,500ps / 2,400rpm(15分間定格出力) 最大トルク4,410N・m(450kgf・m)。
最高速度は70km/h、車体重量は約50t。変速機は4速オートマチック、後退は2速。
戦車ってオートマだったんですね。

自走による移動を可能とするために、ごっつい車体に可愛らしいウィンカーが付いています。

平成2年度から平成21年度までの19年間で341輛が調達され、90式戦車の調達価格は1輛あたり、11億円から7億9000万円。
予算に組まれる調達価格には整備用工具や予備消耗部品が含まれているそうです。乗用車でいえば、フロアマット等の基本オプションにオイル交換等のサービスパックを付けた感じの価格でしょうか?
また量産が進んだことにより、末期モデル?では生産当初の価格より3億円以上も価格が抑えられました。

屋外展示場には75式自走155mmりゅう弾砲と中距離多目的誘導弾(試作)を搭載した高機動車がUH-1Hヘリコプターの横に展示されていました。

この高機動車はトヨタのメガクルーザーのベースとなったクルマ。残念ながらメガクルーザーは生産が終了しましたが、こちらは現在も調達がすすめられています。

エンジンは水冷直4OHV インタークーラー付ディーゼルターボを搭載。大柄なボディながら4WSを装備し、最前線でも小回りが利きます。
戦闘車両と言えど、4ATなので、ボディサイズにさえ慣れてしまえばAT限定免許でも運転出来てしまいます。

屋外展示場には他にも、74式戦車、89式装甲戦闘車(試作車)、96式装輪装甲車(試作車)、75式自走155mmりゅう弾砲、87式高射機関砲(試作車)、94式水際地雷敷設装置等が展示されており、間近で見ることができます。

戦車や装甲車だけでなく、偵察用バイクや銃器の展示、3Dシアターの他にも装備を実際に身に付けたりすることができる体験コーナーもあります。

入館は無料ですので、近くに行ったらぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょう?

開館時間
10:00〜17:00
休館日
月曜日及び第4火曜日(祝日の場合は翌日)
年末年始(12月28日 〜 1月4日)
臨時休館日等は公式サイトを参照

■陸上自衛隊広報センター
http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/prcenter/

(井元 貴幸)