トヨタ2000GT詳細撮影その3 住友電工製ディスクブレーキ

トヨタ2000GTは国産初の技術がふんだんに取り入れられています。例えばDOHCの4バルブヘッド、ダブルウィッシュボーンのサスペンションやブレーキサーボなどがそれにあたります。

特にブレーキは、当時では先進技術のディスクブレーキ。これに倍力装置を組み合わせたのはトヨタ2000GTが国産初。ディスクブレーキの採用自体は1964年のいすゞべレット1600GTが国産初となります。

トヨタ2000GTもべレット1600GTも、そしてスカイライン2000GTと、国産のディスクブレーキを装着したGTモデルのブレーキは住友電工が作っていました。初期のディスクブレーキは対向ピストンが主流。見た目にはこちらのほうが信頼性が高そうです。今の様なシングルピストン+リンケージという方式はかなり後になってから、ブレーキパッドの進化と共に現れるのです。

住友電工のブレーキ部門は2007年、トヨタ系のアイシングループに業務移譲してしまったので、SUMITOMOのロゴの入ったブレーキはもう見ることが出来なくなってしまいました。

(北森涼介)

 

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松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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