ダイムラーから被災地に寄贈された車両は、実は違法車両だった!?

クルマ事情に詳しい人なら、ダイムラーベンツから被災地に合計20台の車両が寄贈されたことはご存知でしょう。20台の内訳はオフロードトラックの「ゼトロス」が8台、多目的作業車の「ウニモグ」が4台、そしてオフロード車の「Gクラス」が8台です。


手前からGクラス、ウニモグ、ゼトロス。

 


NATO軍カラーのゼトロスも日本上陸


ウニモグは、こんな深い水の中も走れます


おなじみのGクラスですが、正規日本仕様にありがちな「金持ちのファッション」とは異なるオーラ。これが本来のGクラスの姿ですね

これらの車両は、日本向けの正規輸出車両ではなくデモカーなどを集めて急遽送られてきた本国仕様(だからNATO軍カラーだったりするわけで)。わざわざチャーターした輸送機でメルセデスの本拠地であるシュトットガルトから成田空港まで直送されてきたというから、驚きですね。

そしてさらにあっと驚く秘密もあります。
ここだけの内緒の話ですが、これらの車両は日本の道路交通法や道路運送車両法を満たしていないのです。

つまり、日本の公道を走るのは違法です。もしおまわりさんに止められたら、かなりきついお灸を据えられちゃうに違いありません。

 

……本来なら。

しかし今回は超法規的措置により、期間限定で特別に公道を走れる許可を受けての来日。
そんな事情もあり、日本で活躍する姿が見られるのは、わずか2年限りなのです。

気になるのは、日本の法規を満たしていないのはどこか?ってこと。

どうやら排ガス関係や灯火類が相当するようです。

まあ、ドイツの規制はクリアしてるはずだからむしろ大丈夫な気がしますけどね。

(工藤貴宏)

 

 

 

 

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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