立ち往生したオバマ大統領用リムジンの詳細判明! 車重はなんと8t、輸血用血液も積んでます!!

アイルランドのダブリンにある、とある施設から出発しようとする1台の黒塗りリムジン。そのリムジンが敷地外に出ようとしたときに、なんとトラブルで立ち往生。後席に座るVIPは結局、別のクルマに乗り換えての出発となりましたとさ。

 

 

……という話は普通ならニュースのネタにもならないのですが、このニュースが世界中に流れてしまった理由は、何を隠そうクルマに乗っていたのがアメリカのオバマ大統領が乗るだったから。立ち往生した理由はなんと、クルマが段差に乗り上げて亀の子状態になってしまったからというのだから間抜けすぎます。

 

ちなみに、オバマ大統領のリムジンの詳細は正式には明らかにされていないのですが、イギリスの「デイリーメール紙」によると

●燃料タンク:装甲板と、直撃されても爆発を防ぐ特殊な発泡体で覆われている
●トランク:酸素供給システムおよび消火システムを装備
●後席:大統領を含む最大4人分の座席があり、昇降できるガラス板で仕切られている
オバマ大統領の座席には最新鋭の衛星電話があり、副大統領やペンタゴン (国防総省)に直通で通じる
●ドア:厚さ20cmの装甲板仕様で、ボーイング757の客室扉ほどの重さがある
●防衛装備:暗視カメラと連射式ショットガン、さらに催涙ガス砲も装備している
大統領に緊急輸血が必要になった時に備えて自己血液の入ったボトルも用意している
●シャシー:車体下部は爆弾や手榴弾の爆発にも耐え得るよう、強化鋼鉄板を張っている
●運転手:どんな走行条件…非常脱出、非常回避や180度Jターンなど緊急事態でも対処できるように訓練を積んでいる
●運転手用窓:破裂弾や44マグナム弾にも耐えられる。唯一、開くことが出来る窓(8cmだけ開く)
●車体:厚さ13cm以上の装甲板で出来ている
二枚重ねの鋼鉄、アルミニウム、チタン、 セラミックを組み合わせている
●タイヤ:スティール縁に防弾、防パンク補強したランフラットタイヤ
タイヤが爆破されたとしても、その場から脱出できる。

※スペック
・価格:100万ポンド(1億4千万円)以上
・全長:5.5メートル
・全高:1.8メートル
・重量:8トン
・エンジン:6.5リットル・ディーゼル
・最高速度:60マイル/時(96km/h)
・加速:15秒でトップスピード
・燃費:8マイル/ガロン (2.8km/L)
・座席:最大7席。最後部座席は大統領+1人が座る2つの座席でリクライニング可。

とのこと。

そんな世界最強のリムジンの動きを一発で止めてしまったのが攻撃でもなければ事故でもなく、単なる「段差」だったというのだから文字通り「足元をすくわれた」事件でした。灯台下暗しですね。

(工藤貴宏)

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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