今だから改めて考えよう、正しいエンジンブレーキと省燃費運転法

エンジンブレーキによる燃料カットはMTだとさらに効果的です。もちろんATでも効果はあります。写真はマツダ・ロードスター。

東北地方太平洋沖地震以後、現在ではクルマでの外出を控えたりされている方も多いかと思います。またクルマで外出しなければならない場合にも、できるだけガソリンを減らさない運転を心掛けている方も少ないないのではないでしょうか? そこで、エンジンブレーキの積極利用をおすすめします。エンジンブレーキとはギアを1段(場合によっては2段)落としてアクセルを踏まずにエンジンの抵抗力で速度を下げる方法です。

かなり以前からクルマのエンジンは、エンジンブレーキをかけると燃料カットが働くようになっています。そのため、エンジンはまわっていても、燃料カットが効いた区間の燃料は基本的にゼロになるのです。最近のクルマでは、ブレーキを作動させただけでも燃料カットを積極的に行うようになっていますが、ドライバビリティに配慮して、燃料カットの条件が狭めの場合もありますので、少しでもやってみる価値はあるでしょう。また古いクルマであれば、その効果はわりとあるはずです。

しかし、ギアをニュートラルにして惰性で坂を下るなんていうことも考えつきますが、車体が不安定になりますので絶対やめましょう。また、ニュートラルで下った場合は、エンジンはアイドリング状態ですので、エンジンブレーキより経済的ではありません。

ましてや、エンジンを切ってしまうなんてことは厳禁です。キーをOFF状態にするとハンドルロックが効きハンドルが切れなくなることに加え、ブレーキも効かなくなります。クルマはエンジンを回すことでブレーキの力を大きく高めています。それが、エンジンを止めることでブースターが効かなくなってしまうのです。(ハイブリッド車などはもちろん例外、クルマ側が計画的にエンジンを止めている場合にはそのようなことはありません)

こんなことから、坂道ばかりではなくブレーキを使うときにエンジブレーキを併用することは、省エネ運転を助けることにつながります。なんかレーサー気分ですね。

(MATSUNAGA Hironobu)